おうちでワイン

簡単!おうちで「ローストチキン」。シードルやオレンジワインを合わせて

簡単!おうちで「ローストチキン」。シードルやオレンジワインを合わせて

おうちごはんと、おうち晩酌が続く日々。なんだかマンネリ化が避けられない。ああ、テンション上がってワインが進んでしょうがないごちそうを、家でも食べたい……!

大阪と東京で、都市型ワイナリー併設の人気レストランを切り盛りする藤丸智史さんにそう訴えると、「じゃあ、ローストチキンとワイン、なんていかがですか?」

今回のソムリエ
簡単!おうちで「ローストチキン」。シードルやオレンジワインを合わせて
簡単!おうちで「ローストチキン」。シードルやオレンジワインを合わせて

簡単!おうちで「ローストチキン」。シードルやオレンジワインを合わせて

 

藤丸智史(ふじまる・ともふみ)

株式会社パピーユ代表取締役、シニアソムリエ。ソムリエとしてレストラン勤務後、海外のワイナリーやレストランで研修。2006年、「ワインショップ FUJIMARU」を開店。2010年から耕作放棄地を中心にブドウ栽培をスタート、13年に大阪市内に都市型ワイナリー「島之内フジマル醸造所」、15年に東京に「清澄白河フジマル醸造所」をオープン。併設のレストランと共に人気を博す。現在、東京2店舗、大阪6店舗のワインショップやレストランを展開中。https://www.papilles.net/

 

ローストチキンなんて難しそうだし、手間がかかりそうだし……と躊躇(ちゅうちょ)する筆者に、「ちょっと時間はかかりますが、実は案外簡単にできちゃうんですよ」と藤丸さん。

作り方を動画で配信しているというので、早速チェック!

時間はかかるけど、作り方は簡単

【ローストチキンの作り方】

1.丸鶏のおなかの中を洗って、水気をよく拭き取る。

2.ハーブソルトで味付けし、ローズマリー、ローリエ、タイムなどのハーブをおなかに詰めて、形が崩れないようにタコ糸で縛る。

3.マリネ液(にんにくピューレ20g、はちみつ30g、しょうゆ5g、チキンパウダー5g、酒10g、マスタード5g)に数時間から一晩漬け込む

4.バターをぬりやすいくらいにオリーブオイルでのばした「バターオイル」を、チキンにぬりながらオーブンで焼く。

と、工程はそれだけ。

動画の丸鶏の食欲そそるビジュアルに、がぜんやる気に。「1羽まるごとローストチキン」に早速、挑戦してみた。

丸鶏は、肉屋やスーパーの精肉コーナーに事前に頼めば、取り置きしてくれる。ネット通販でも入手可能。今回は、フジマルのオンラインショップでセットを売っているというので、そちらを利用することに。

料理の腕は「並の並(自称)」の筆者だが、マリネ液に漬け込むまでの下ごしらえに10分ちょっと。ここまでは拍子抜けするほど簡単で手間もかかっていない。今回は4時間ほど漬け込み、あとはオーブンへin!

簡単!おうちで「ローストチキン」。シードルやオレンジワインを合わせて

10分ごとにバターオイルを塗って焼く

「表面が乾かないように10分ごとにオイルを塗りながら焼くだけです。雑で大丈夫! 1杯飲みながら焼き上がりを待ちましょう」

そう言って藤丸さんがオススメしてくれた1本は、富山湾を望むワイナリー「セイズファーム」が手がける「シードル」。富山産のリンゴ「ふじ」を100%使った微発泡酒だ。

「シュワっと軽やか、さわやかな辛口で、暑くなる時期に最高です。アルコール度数が低めなので、調理しながら酔っ払ってしまうこともありません(笑)」(藤丸さん)

シードル片手に、バターオイルを10分おきに表面に塗る、オーブンで焼く、を計4回繰り返し、完成! ちょっと焦げちゃったけど気にしない気にしない。ナイフで切り分けると、いい香りとともに肉汁がキラキラと滴り落ちた。「うおー!」「うまそう!」と家族から歓声が上がる。

簡単!おうちで「ローストチキン」。シードルやオレンジワインを合わせて

ローストチキンの完成!

皮は香ばしく、肉はジューシー。パサパサしがちなササミやムネ肉が、うっとりするほどしっとりで目を見張る。「丸鶏は全体を皮で覆われているので、うまみも水分も逃げないんです。だから、肉に余計な傷をつけないためにも、手間をかけすぎない。これがおいしく仕上げる最強のコツ」(藤丸さん)

ローストチキンに合う、「オレンジワイン」

さて、ローストチキンに合うワインは?

「基本的には『軽めの赤』が、相性がいいですね。今回のようにハーブをしっかり効かせた場合は、少し軽めのグルナッシュと。ワインが持つハーブ香ときれいにマリアージュします。

ハーブを強く使わない場合には、日本独自の品種であるマスカット・ベーリーAを。優しい果実味と穏やかなタンニンが、ローストチキンの香ばしさやジューシーな身の味わいと口の中で溶け合います。

でも、今回はあえて赤ではなく、オレンジワインをペアリングしてみましょう」と藤丸さん。

通常、白ワインは搾ったブドウ果汁のみを使うが、果皮や種も一緒に発酵させることで、ほんのりとしたオレンジ色で複雑な味わいに。それがオレンジワインだ。ワイン発祥の地とされ、8000年前の太古からワイン造りをしてきたジョージアで、伝統的に造られてきた。1990年代末に再興され注目を集め、ここ数年、世界的に大ブームを巻き起こしている。

セレクトの1本は、藤丸さんが手がける清澄白河フジマル醸造所の『デラウェア ペリキュレール バイ サトウ 2019年』。

簡単!おうちで「ローストチキン」。シードルやオレンジワインを合わせて

ローストチキンに、オレンジワインをペアリング。デラウェア ペリキュレール バイ サトウ 2019年

「デラウェアのフルーティーな風味がチキンのシンプルな美味しさを引き立て、オレンジワインならではの果皮のうまみや穏やかなタンニンが肉のうまみと調和します。飲みごたえがありながら辛口ですし、チキンも見た目は迫力あるものの軽やかな味わいなので、一口、また一口と、飲み食べ進みたくなるペアリングです」

まさにどんどん進む幸せな晩さんに。生食ではおなじみのデラウェアのワインとしてのポテンシャルの高さも実感。果実味が豊かで、どこか日本人の郷愁に響く滋味深いワインだ。

実はこのローストチキン、レストランメニューではなく「わが家の定番。僕が焼いてます」と藤丸さん。

「肉を焼く天板にジャガイモ、ニンジン、タマネギを敷き詰め、一緒に焼いて付け合わせに。翌日は残った骨と肉、野菜を一緒に煮込んでカレーにします。焼いた鶏ガラからだしが出て、ローストチキンよりもこのカレー目当てで作るほど、抜群においしいんです」

簡単!おうちで「ローストチキン」。シードルやオレンジワインを合わせて

ジャガイモ、ニンジン、タマネギを一緒に焼いて、付け合わせに

明日はカレーで決まり!

    ◇

「SAYS FARM シードル」セイズファーム、1980円(税込み)
簡単!おうちで「ローストチキン」。シードルやオレンジワインを合わせて

富山県産のリンゴ「ふじ」を100%使い、シードルの本場、フランス・ブルターニュ地方の製法にならい瓶内二次発酵で造った辛口微発泡酒。きめ細かな泡立ち、華やかなリンゴの香りが立ち上り、口に含むと優しい酸味と心地よいほろ苦さが広がる。低アルコールで軽やかな飲み口の、食事にも合わせやすい1本。

富山県氷見市のワイナリー、セイズファームは、畑作りとブドウ栽培、丁寧な醸造にこだわり、そこで生まれるワインは希少ワインとして多くのワインラヴァーを魅了している。

『デラウェア ペリキュレール バイ サトウ 2019年』清澄白河フジマル醸造所、2920円(税込み)

簡単!おうちで「ローストチキン」。シードルやオレンジワインを合わせて

ミカン、ビワ、カリンなどの果実に、木樽(きだる)のほのかに香ばしいニュアンスが調和した複雑な味わい。

ニュージーランドでワイン造りをする「Sato Wines」の佐藤嘉晃さん、恭子さん夫妻が東京で醸すオレンジワイン。佐藤さんは、欧州などの多くの自然派のワインメーカーのもとで研鑽(けんさん)を積んだ経験を生かし、2009年、セントラルオタゴにワイナリーを設立。この地を代表するワインとして高い評価を得ている。

いずれもワインショップFUJIMARUが運営するネットショップ「CLUB PAPILESS」で販売中。今回紹介したワインのセット、ローストチキンとのセットなどを特別価格で用意してもらいました。ぜひチェックしてみて!

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  • PROFILE

    中津海麻子

    執筆テーマは「酒とワンコと男と女」。日本酒とワイン、それらにまつわる旅や食、ペット、人物インタビューなどを中心に取材する。JALカード会員誌「AGORA」、同機内誌「SKYWARD」、ワイン専門誌「ワイン王国」、朝日新聞のブックサイト「好書好日」、同ペットサイト「sippo」などに寄稿。「&w」では「MUSIC TALK」を連載中。

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