パリの外国ごはん そのあとで。

おかわりが止まらない、中華風カレー汁。白身魚や野菜のフリッターと/Pavillon aux Pivoines

パリ在住のフードライター・川村明子さんと料理家・室田万央里さんによる、暮らしながらパリを旅する外国料理レストラン探訪記《パリの外国ごはん》《そのあとで。》では、室田さんが店の一品を再現。《ふたたび。》は、川村さんが後日、レストランを再訪します。

料理人・室田万央里さんが、フードライターの川村明子さんと訪れたレストランの味を再現する「パリの外国ごはん そのあとで。」。新型コロナウイルス感染拡大の影響でしばらく連載をお休みしていましたが、いよいよ再開します。今回は、「子供の頃に行っていたような懐かしさ」を感じたという中華料理店 Pavillon aux Pivoines(パヴィヨン・オ・ピヴォワーヌ)で食べた、「鶏胸肉のカレー風味」を室田さん流にアレンジ。レシピをご紹介します。

おかわりが止まらない、中華風カレー汁。白身魚や野菜のフリッターと/Pavillon aux Pivoines

お店で一口食べて「ああこれこれ」と思いました。懐かしのというフレーズが思い浮かぶ、カレーというより“カレー味の汁多めの炒め物“的な中華のカレー。

野菜もお肉もサッとしか火を通さず、むしろ具とソースがよそよそしいところを油と片栗粉のトロミがまあまあ、と取り持ったような。ご飯と食べると米との相性は最高な、うん。やっぱりこれはカレーです。

Pavillon aux Pivoinesのカレーの中身は鶏のササミ肉、そこに赤ピーマンやタケノコにシャキシャキのセロリの香りが鮮烈で、あっさりとしたカレー汁と、もっちりした黒米がぴったり。火の通し方がとても上手で、強い火力と確かな中国料理の技術があってこそできるあの歯応え、まねは無理! 絶対店で食べたほうがうまい。

秒速で同じ具に挑戦するのは諦める。たとえばフリッター生地で揚げたアツアツの白身魚に、あのあっさりカレー汁をかけたらうまいんではないか。そしてやっぱりシャキシャキの野菜は捨てがたい。何種類もの違う野菜は無理だけど、多分玉ねぎくらいならいい感じにサッと炒められるし。

あ、そこに旨味(うまみ)出しのキノコも入れて……。そしたら薬味はたっぷりの刻みねぎかしら。そこに千切りのショウガも加えてみたらどうだろう、と妄想・連想は膨らむばかり。そして合わせるのは絶対に、Pavillon aux Pivoines のように黒米で。

果たして出来たカレーですが、感動しました。何にって、あまりにあっという間にきちんとカレーになるカレー粉と片栗粉の底力に。

おかわりが止まらない、中華風カレー汁。白身魚や野菜のフリッターと/Pavillon aux Pivoines

おいしすぎて2杯目お代わり

玉ねぎをじっくり炒めて煮込んだカレーと、もちろん全くの別物ではありますが満足感は引けをとりません。サラリとしたカレーにシャッキリ玉ねぎにつるりとろりのキノコ、そこにサクサクとふんわりな白身魚のフリッター。

うん、うまい! チョットだけ、フリッターをあげるのは面倒臭いですが、玉ねぎをじっくり炒めることを考えれば苦にならず。

実は私、こういった中華のカレーは自分で作ったことがありませんでした。こんなに簡単でおいしいのに、今までなぜ挑戦しなかったんだろう。これからハマりそうです。みなさんも、是非挑戦してみてください。

揚げたての白身魚を乗せた中華風カレー

おかわりが止まらない、中華風カレー汁。白身魚や野菜のフリッターと/Pavillon aux Pivoines

材料(おなかいっぱいになる2人分)

白身魚のフリッター
白身魚(タイ、かれい、変わった所でアンコウとかもおいしいと思います)150g
フリッター生地 (○印の材料を全て一つのボウルに入れ、よく混ぜておく)
 ○小麦粉 大さじ3
 ○片栗粉 大さじ2
 ○ベーキングパウダー 小さじ1/2
 ○塩 ひとつまみ
 ○卵 1個
 ○水 大さじ2
揚げ油 適量

カレー
キノコ 約90g(数種類混ぜるとおいしい。この日はシイタケとブラウンマッシュルーム)
玉ねぎ 約200g(新玉ねぎがあれば最高)
ニンニク 一かけら みじん切り
ショウガ 親指の先ほど みじん切り
ごま油 大さじ1
片栗粉 大さじ1(倍量の水で溶いておく)

カレー粉 小さじ1と1/2
みりん 大さじ1
オイスターソース 小さじ1
ニョクマム(魚しょう) 小さじ1
しょうゆ 小さじ1

ストック 500ml
(鶏ガラ、ベジタブルストック、だしなど、好みのストック又は顆粒〈かりゅう〉だしをといたものでも。私はクズ野菜を煮込んだストックを今回使用しました)

薬味
青ねぎ(うどんに乗せるようにたっぷりと)小口切り
ショウガ 小指の先ほど 千切り
好みでレモン

ごはん
2合炊く場合、60mlの黒米と、300mlの白米で普通の水加減で炊く

おかわりが止まらない、中華風カレー汁。白身魚や野菜のフリッターと/Pavillon aux Pivoines

作り方

1.玉ねぎはザクザクと2cm×2cmくらいに切る。キノコは一口大に切る。

2.鍋にごま油を入れ火をつける。温まってきたらショウガとニンニクのみじん切りを入れ、香りが出るまで炒める。

3.玉ねぎを入れ、やや透き通るまで炒めたら、きのこを加え1分ほど炒める。

4.カレー粉を入れ一混ぜしたら、ストックを入れ、みりん、オイスターソース、しょうゆ、ニョクマムで味付け。足りなければ塩を足す。5分ほど中弱火で煮込み火を止め、次のステップで作るフリッターを揚げ終えたら、サーブする前に片栗粉を溶いた水を少しずつ加え一煮立ちさせる。

5.深みのあるフライパンなどで3cmほどの深さの揚げ油を熱する。一口大にそぎ切りにした白身魚をフリッター生地にくぐらせ揚げる。温度は170~180℃。写真では生地が余ったので1cm幅に切ったズッキーニ1/3本も揚げました。

おかわりが止まらない、中華風カレー汁。白身魚や野菜のフリッターと/Pavillon aux Pivoines

6.薬味のねぎみじん切り+ショウガ千切りに、好みでレモンを絞っておく。

7.ご飯を盛り、魚のフリッターをのせ、カレーをかける。薬味を散らし、熱々のうちに食べる

(文・写真 室田万央里)

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  • PROFILE

    室田万央里

    無類の食べ物好きの両親の元、東京に生まれる。
    17歳でNYに移り住んだ後、インドネシア、再び東京を経て14年前に渡仏。
    モード界で働いた後に“食べてもらう事の喜び”への興味が押さえきれずケータリング業に転身。
    イベントでのケータリングの他、料理教室、出張料理等をパリで行う。
    野菜中心の家庭料理に妄想気味のアジアンテイストが加わった料理を提供。理想の料理は母の握り飯。未だその味に到達できず。
    Instagram @maorimurota

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