ディオールがミニチュア版ドレスで魅了 コロナ禍のパリ・オートクチュール

パリの初夏を彩るオートクチュール・ファッション・ウィークが7月6~8日に開かれた。新型コロナウイルスの影響で、今年は観客を集めるショーを中止し、オンライン開催に。例年より規模を縮小するメゾンも目立つなか、フランスの老舗ブランド、クリスチャン・ディオールはミニチュアを使った異色の手法で注目を集めた。

ディオールがミニチュア版ドレスで魅了 コロナ禍のパリ・オートクチュール

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シュールレアリスムの女性アーティストをイメージしたディオールの2020-21年秋冬新作ドレスをまとったのは、37体の小型マネキンたち。身長55センチのマネキンに合わせ、メゾンの熟練職人がドレスを手作りした。

ディオールがミニチュア版ドレスで魅了 コロナ禍のパリ・オートクチュール

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等身大のドレスと比べ、ミニチュアはさらに繊細な作業が要求される。シルエットはもちろん、プリーツやドレープ、レースや刺繍(ししゅう)などの細部まで、精緻(せいち)な手仕事でデザインの魅力を見事に再現。ドールハウスから抜け出たような愛らしさはSNSでも大人気だった。

ディオールがミニチュア版ドレスで魅了 コロナ禍のパリ・オートクチュール

デザイナーのマリア・グラツィア・キウリ/Reuters

デザイナーのマリア・グラツィア・キウリが選んだ今季のテーマは「テアトル・ドゥ・ラ・モード(モードの劇場)」。第2次世界大戦末期の1945年から翌年にかけて、フランスのクチュールメゾンが人形にミニチュアのドレスを着せて欧州や米国を巡回した、伝説的な展示会の名前だ。物資不足や交通網の混乱などの困難を乗り越えて、オートクチュールの伝統を守ろうとした先人たちの知恵と情熱が、コロナ禍の現代によみがえった。

ディオールがミニチュア版ドレスで魅了 コロナ禍のパリ・オートクチュール

ファッション・ウィークのオンライン配信でも、ディオールは独自色を発揮。ショー形式の動画ではなく、「LE MYTHE DIOR」と題した約15分の短編映画を披露した。「ゴモラ」「ドッグマン」が世界の映画祭で称賛され、昨年「ピノキオ」を映画化したイタリアの異才監督マッテオ・ガローネが、今回のコレクションのために撮り下ろした作品。幻想的な世界を旅するミニチュアたちを見ることができる。

 
ミニチュアドレスの制作風景は《フォトギャラリー》をご覧ください。

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