映画「82年生まれ、キム・ジヨン」から見る、「呪いの言葉」と「解毒法」/田房永子さんPR

 
誰もが生きやすくするヒントを探す&wの特別企画「アナタのミライは、ワタシのミライ」が、映画「82年生まれ、キム・ジヨン」とタイアップします。

特別企画「アナタのミライは、ワタシのミライ」が伝える
「呪いの言葉」と「解毒法」とは?

 

なんだか心に重くのしかかる。でも、どうしていいのかわからない――。
そんな“生きづらさ”を感じるとき、ありませんか?
「&w」編集部は、その生きづらさの背後に潜むものに「呪い」と名前をつけました。
家族や恋愛などをテーマにした作品がある、漫画家・田房永子さんと文筆業・清田隆之さんが交代で、イラストと言葉で「呪い」を解きほぐします。
無意識のうちに刻まれた、古い制度や変わらぬ価値観、性差にもとづく役割分担……。
この世を取り巻くそれらの呪い、前向きな「解毒法」がわかれば解けていくかもしれません。

 

~呪いの言葉~
家事・育児を巡る夫の「気遣い」に潜むモヤモヤ感

映画「82年生まれ、キム・ジヨン」から見る、「呪いの言葉」と「解毒法」/田房永子さん

映画「82年生まれ、キム・ジヨン」より

~解毒法~
嫌な気持ちを抑え込まず、自分を守ろう。

子育てと家事に追われる一人の女性、キム・ジヨンの日常と半生を描いた映画「82年生まれ、キム・ジヨン」。作品中、ジヨンの夫デヒョンは、妻に対して、常に親身な姿勢を持っています。けれど、デヒョンの思いは伝わらず、かえって事態を複雑にすることも。デヒョンは、手のさしのべ方や言葉選びを間違え、周囲への根回しが不十分なのです。

ジヨンとデヒョンという夫婦を見ていると、夫が「妻にすべきこと」を学ぶことがいかに大切か、と感じます。配偶者に寄り添った声かけはどうあるべきか、自分の母親との関係をいかに取り持てばいいのか。共働きのために子どもの預け先を探す作業も、夫が率先してやってくれれば産後の妻は助かります。でも、多くの男性たちは、そういうことを教えられていません。

一方、女性もまた、それらは「夫がすべきこと、したほうがいいこと」だと学んできていない。だから、少しでも夫が何かをしただけで、「十分にやってくれている」と評価してしまう流れがある気がします。

劇中、ジヨンの抱えた問題や衝動が、とある形で表出されます。家族としては目をそらしたくなるような場面ですが、結果として、それで周りの人たちは彼女の苦しみに気づきます。「人としての尊厳」を守るため、ジヨンは無意識のうちにそう振る舞わざるを得なかったのでしょう。

自分がピンチを乗り越える時、それは周りの人のおかげも、もちろんあります。だけど実はその前に、自分の中から湧き上がるものが、周りを動かしているのです。どんなにみっともない姿をさらしたって、それは自分が自分を守るのに必要なことだったりする。無理に抑えこむ必要なんて、ないと思います。

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アナタのミライは、ワタシのミライ」 筆者プロフィール

映画「82年生まれ、キム・ジヨン」から見る、「呪いの言葉」と「解毒法」/田房永子さん

田房永子(たぶさ・えいこ)

漫画家。1978年東京都生まれ。代表作『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版、2012年)『キレる私をやめたい』(竹書房、2016年)。そのほかの著書に『男社会がしんどい』(竹書房、2020年)などがある。

 

映画「82年生まれ、キム・ジヨン」から見る、「呪いの言葉」と「解毒法」/田房永子さん

清田隆之(きよた・たかゆき)

文筆業、恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。1980年東京都生まれ。早稲田大学卒業。1200人以上の恋愛相談に乗り、コラムなどで紹介してきた。新聞や雑誌など多数のメディアに寄稿。桃山商事としての著書に『二軍男子が恋バナはじめました。』(原書房)、単著に『さよなら、俺たち』(スタンド・ブックス)などがある。

 
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