まるで万華鏡! 奥深いパターンデザインの世界
文: 百世

消しゴムハンコ作家で、忌野清志郎さんの長女・百世(ももよ)さんの連載「よなよなハンコ」。百世さんにピッタリのお絵描き用アプリが見つかったみたいです。久しぶりに、消しゴムハンコではなく、趣味のイラストを描いてもらいました。自分の描いた絵が万華鏡のように広がっていく……なんだか幻想的ですね。
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11月になりましたね~。
最近は知人に教えてもらった「Amaziograph」というiPad用のお絵かきアプリにハマっています。有料ですが、万華鏡やマンダラ、六角形などの線対称のパターンが簡単に作れるアプリ!

こんな感じで、たくさんのパターンが自動で作れてしまいます
キャンバスに対称軸が表示されていて、どこかの枠の中に線を描いていくと、その他の枠の中にも鏡のように反転したり、万華鏡のように同じ絵が広がっていったり……。あっという間にパターンデザイン(規則性があるデザイン)が完成しちゃうんです。ただ棒線を何度か描くだけでもオシャレな模様になるので、気軽に誰でも楽しめる!
描いた線がキャンバス上でどんどんつながっていくので、描いていると「こうしたらもっと面白くなるかも!」とアイデアがひらめいていくんです。だからなんだかいい絵が思い浮かばないな~ってときに使ったり、いい刺激をもらえるので気分転換にも良かったりします。

一つの枠内に書くと、同じ模様が他の枠内にも繰り返されるんです
消しゴムハンコでもパターンのように押すのが好きなので、このアプリにすっかりハマっちゃいました!
パターンデザインは賑(にぎ)やかだけど心地いいバランスで構成されていて、ずっと見ていたくなるようなデザインが多い気がします。私も柄物の雑貨や洋服が昔から好きで、心惹(ひ)かれることが多いです。ちょっと配置や色を変えるだけで、がらりと印象が変わるのが面白く、奥が深い!
パターンデザインは雑貨や洋服との相性もよいので、想像もいろいろ広がりますね~。
いつもの消しゴムハンコとはまた違った作品やグッズを作れそうなので、パターンデザインどんどん描いていきたいな!
今回は、「Amaziograph」で描いたイラストです。マンダラ模様の女の子を描きました。これはピザみたいに12分割された線があって、そのうちの一つに絵を描いていったら女の子が六つ子になりましたー! 対称軸の機能をOFFにすると、描いた線が反転しない通常のキャンバスになるので、口元はあとから描きました。

一つの枠内に女の子の半身を描けば、六つ子になっちゃいます!
色も気に入っていて、普段作品に黒はあまり使わないのですが、このごろは黒と他の色を合わせると新鮮な感じがして楽しいです。黒は他の色を引き立たせるけど目立つ色でもあるので、パターンデザインの中で色の組み合わせを考えていくのがおもしろい!
お絵かきアプリは機能が複雑で難しいと使わなくなることが多かったんですが、このアプリは直感的に操作できて簡単で良かった〜!
私の中でまだまだ「Amaziograph」ブームは続きそうです。
百世