つむぱぱの幸せの気づき方

末っ子の私だけ知らない、イチゴにまつわる家族の優しいウソ

娘の「つむぎちゃん」や、息子の「なおくん」との何げない、ほっこりした日常のイラストをInstagramに投稿する「つむぱぱ」さん。

そんなつむぱぱさんが、みなさんの「家族との、個人的な幸せの思い出」をもとにイラストを描く連載「つむぱぱの幸せの気づき方」。

食いしん坊の“私”と家族のちょっとした優しさのお話。

>連載「つむぱぱの幸せの気づき方」

あなただけのトートバッグをプレゼント

 

あなたの「家族との、個人的な幸せの思い出」を教えてください。そのエピソードをもとにつむぱぱさんが世界に一つだけのイラストを描きます。採用された方には、つむぱぱさんが描いたイラスト入りのトートバッグをプレゼントします。

 

※詳しくは応募フォームをご覧のうえ、お申し込みください。

宮城県在住・30代女性

私の幼い頃の思い出といえば、なによりも先に実家の大きな食卓が浮かんでくる。

祖父母と両親、姉と私の6人家族は、いつも大体同じ時間に大きな食卓で一緒に夕食を食べていた。会社勤めの祖父と父が帰ってくるまでに、料理好きな祖母と母が何種類ものおかずを作り、みんなそろって「いただきます」をする。

末っ子の私だけ知らない、イチゴにまつわる家族の優しいウソ

2人がつくってくれるものはどれも本当においしくて、わんぱくで食いしん坊の私はたくさん食べ過ぎてしまい、ちょっとぽっちゃりした女の子になっていた。

次女の私はその特権を大いに活用していたと思う。控えめな性格の5歳上の姉が誰かに褒められるのを見てはそれをまねしたり、反対に姉が叱られたことはしないようにしたり。

いま振り返ってみると、3、4歳の頃から、なかなかずる賢い妹になっていたような気がする。

毎日の朝食と夕食を食べる我が家の大きな食卓。我が家では誕生日パーティーやクリスマスパーティーなんかでも、この大きな食卓を囲むことが恒例だった。

ある年の母の誕生日に、みんなでごちそうをいただき、食後にイチゴのケーキが運ばれてきた。その時、知恵をつけていた私は、「イチゴ、嫌い?」とみんなに聞いてまわった。

末っ子の私だけ知らない、イチゴにまつわる家族の優しいウソ

そして「嫌いなら、もらっていい?」と続けて、見事に大人4人からイチゴをもらい、ひとりで5個も食べてご満悦だった。

末っ子の私だけ知らない、イチゴにまつわる家族の優しいウソ

奔放な私はそれ以降、自分の好物が出るたびに、「エビ、嫌い?」とか、「お肉、嫌い?」とか言って、優しい大人たちから多めにもらっていた。

末っ子の私だけ知らない、イチゴにまつわる家族の優しいウソ

でも小学生の高学年になった頃、不思議なことに気づいた。みんな、あれだけ嫌いと言っていたイチゴやエビ、お肉を、とてもおいしそうに食べていることに。

ある時、「ねえ、パパ、イチゴとかエビとかお肉とか、嫌いじゃなかったの?」と父に聞いてみた。すると、「『嫌い』っていうと、君は目を輝かしていたからねえ」と父ははにかみながら教えてくれた。

末っ子の私だけ知らない、イチゴにまつわる家族の優しいウソ

幼い私を喜ばせるために、長い間、家族みんなで私に優しいウソをついてくれていた。そんな家族の気持ちがものすごくうれしかった。同時に、ずるい自分がちょっと恥ずかしくなったりもしたけれど。私はずいぶん甘やかされていたのね。

大人になって、私にも家族ができた。祖父や父と同じように、私の夫も勤め人。毎日、彼の帰りを待ち、1歳の息子と3人で夕飯を食べるのが日課になっている。

末っ子の私だけ知らない、イチゴにまつわる家族の優しいウソ

私の料理の腕前はまだまだ祖母や母とは比べられないけれど、自分が育った環境と同じように、毎日、手料理を作ることだけは続けている。家族の食卓を大切にしていれば、大抵のことはうまくいくような気がするから。

そのうち、息子が言葉を覚えると、「イチゴ、嫌い?」と聞いてくるかもしれない。本当にそうなったら、今度は私が「嫌いよ」と言って、小さな口に運んであげたいと思う。

末っ子の私だけ知らない、イチゴにまつわる家族の優しいウソ
(文・構成/井川洋一)

つむぱぱさんの言の葉

世の中にはいろいろなウソがあり、大抵は人を傷つけるウソですが、このウソは心をあたためてくれる優しくてすてきなウソですね。

僕も末っ子で、「末っ子特権」を大いに活用して生きてきましたので、とてもよくわかります。家族の中では割と甘やかされて育ってきました。

末っ子というのは、時におさがりを着なきゃいけないし、兄や姉と比較されるとか、人によっては嫌な側面がありますが、家族の中で、一番我慢しなくてもいい、甘えてもいいポジションというのは何物にも代えがたいメリットのような気がします。

甘えることは一見「わがまま」に見えますが、よく言えば「自分の意思を貫く」ということでもあります。

自分の意思で、自分の好きなことを仕事にして楽しく暮らせているのも、もしかしたら「末っ子」であることが、とても関係しているのではと思っています。

ちなみに僕の娘のつむぎは長女ですが、「パパ、野菜すきだったよね?」と言って、自分の野菜を押し付けようとしてきます。

長女ながらにして、末っ子の才能を開花させています。

つむぱぱ

娘「つむぎちゃん」、息子「なおくん」との日常をInstagramで、ほっこりとしたイラストで表現し、子育て世代を中心に幅広い人気を誇るインスタグラマー。Instagramアカウントのフォロワーは、60万人を超える。

Instagram

サプライズ好きな父の車は、私のびっくり箱

一覧へ戻る

嫌いだったお姉ちゃんに渡された「お楽しみ袋」

RECOMMENDおすすめの記事