重ね着コーデは、足し算と引き算のバランスが決め手
文: シトウレイ

シトウレイです、こんにちは!
イチョウの葉もだんだん色づいて、冬のはじまりを感じるこのごろ、みなさまいかがお過ごしですか?
朝晩に肌寒さを感じるので、コートやジャケットでファッションを楽しめるようになってきました。冬の寒さは苦手だけど、たくさん重ね着できるから、ファッションを楽しむという視点では、まさに最適な季節なんですよね。
今回は、東京のストリートで見つけた初冬の装いを楽しんでいるこの方をご紹介します。
青山はみゆき通りで撮らせてもらった彼女は編集者。
コーチ&ロダルテ(Coach & Rodarte)のレザージャケット(ライダース)に、レザーのワイドパンツ、そしてよく見たらバッグもレザーと、レザー“三つ巴(どもえ)”のスタイル。こんなにレザーを使ってたらオラオラ系を感じさせるのでは……。といった懸念もなんのその、サラリとモードに仕上がっています。
このナイスな仕上がりのミソは二つ。
1.パンツのシルエット&素材感
ハードボイルドなイメージのあるレザーですが、ワイドパンツのシルエットでリラックス感を醸しだし、かつ薄くて柔らかい素材のレザーでソフトな雰囲気を演出。トップスのハードなライダースジャケットとのコントラストが効いています。
2.色合わせにも注目!
全体はモノトーンですが、トップスが真っ白ではなくて温かみのあるベージュがかった白なので、「肩の力が抜けつつモードで、良い塩梅(あんばい)」になっていると思います。この色合わせが大きな役割を果たしているのかな。
最後に少しメイクのことにも触れますね。
洋服がモードな分、メイクもキメキメにしてしまうとトゥーマッチになってしまうので、メイクはあえての引き算で。彼女のように基本的に色を使わない、ヌーディなメイクにするのがオススメです。
このベージュのリップの抜け感といったら、百戦錬磨のおしゃれ道を進んだ人の貫禄すら感じさせます!
寒くなって重ね着を楽しめる季節だからこそ、シルエットのバランス感は春夏以上に意識して洋服を着こなすと良いかと思います。それに合わせてメイクの変化も意識して。足し算と引き算のバランスを考えながら、ファッションもメイクも楽しんでくださいね。
ではでは今日はこの辺で。
また次回お会いしましょう!
追伸です。
撮影をしている短い間だけ、マスクを外してもらっていたのですが、マスク姿もすてきでした!
モノトーンだからこそ、マスクはグラフィックがたくさん施された柄物をチョイス。モードなスタイルに少しだけ遊び心が加わって、ナイスなアクセントになっておりました。
巧み! 巧み! ファッションが巧み!
(文・写真 シトウレイ)
写真集『Style on the Street:From Tokyo and Beyond』を発売
〈シトウレイさんより〉
何を着るか、ではなくどう着るか――。
美しい写真を撮ることや、クールな瞬間を切り取るのが目的ではなくて、リアルなファッションの「そのまま」を切り取ることが、私のスタンスであり、ポリシーです。市井のスタイルやファッションは、今すぐにでも取り入れやすいコツやヒントに溢(あふ)れています。
この本が、あなたの毎日を、豊かに心地よく、笑って楽しく過ごす一つのきっかけになりますように。
Enjoy Fashion!