パリの外国ごはん そのあとで。

大豆肉そぼろでパパッとアジア風に。“おうちで外国ごはん”の頼れる相棒

連載「パリの外国ごはん」では三つのシリーズを順番に、2週に1回配信しています。
《パリの外国ごはん》は、フードライター・川村明子さんと料理家・室田万央里さんが、暮らしながらパリを旅する外国料理レストラン探訪記。
《パリの外国ごはん ふたたび。》は川村さんによる、心に残るレストランの再訪記です。

今回はロックダウンが続く現地から、《パリの外国ごはん そのあとで。》特別編をお届けします。自炊の続く今、室田さんの「アジア料理が食べたい」という気持ちに寄り添ってくれる、万能レシピのご紹介です。

ああ、アジア料理が食べたい。タイ料理が、ベトナムが、中国が、韓国が。

ロックダウンでもテイクアウトのために開いているお店は多いのですが、なんだか日中はあっという間に過ぎてしまうので、パリの端っこに住んでいる私には、お店に行って帰ってそれから食べるにはタイミングがなかなか合わず、夜もテイクアウトのために遠出をするのはハードルが高い。自然、自分でいつにも増して色々と作るようになりまして、しまいにはキムチまでつけ始める始末(いつかもっと上手になったらキムチのレシピもご紹介できたらと思いますが、奥が深すぎていつになるやら)。

自宅で限られた時間で作るセルフ外国ごはん。パパッと作れなければ意味がない。そこで時短のために大活躍しているのが大豆ミートで作る「大豆肉そぼろ」。

この連載を読んでくださっている方はご存じだと思うのですが、基本、私はヴィーガンに移行しつつ、肉は家族のためにたまに料理するくらいです。それでも大豆ミートはいままであまり手が出ませんでした。肉の「代替品」というのがなんだか味気なさそうな気がして。

大豆肉そぼろでパパッとアジア風に。“おうちで外国ごはん”の頼れる相棒

ところがですね、これが、おいしい。お肉みたいでおいしーい、じゃなくて大豆ミートだからこその、おいしさなのです。

これ自体には強い味はないので、おいしい煮汁を吸わせることでそのおいしさが完成するのですが、シイタケやみそと合わせて炒めながら煮込むことで、それらの旨(うま)みをタップリと(おでんの中の大根的に)吸い込み、どこかナッツのようなコクが良い感じでこう、軽やかでものすごく色んな種類の料理になじむのです。

そして、大豆ミートは乾燥で売っているので、ひき肉を買いに行かずとも思い立った時に調理できるのが良い。色んな料理にひとさじふたさじ加えることでボリュームとコクがあっという間に出て、とても重宝します。

私はこれを週1で作っては冷蔵庫に保存しています。好みの出汁(だし)に冷やご飯とキムチをサッと温めて海苔(のり)とごま油を垂らしてクッパ風に食べたり、豆乳スープに中華麺を入れて茹(ゆ)でホウレン草と大豆そぼろをのせて担々麺風にしたり。スープに入れた米麺にハーブをたっぷりのせてレモンをぎゅっと搾ったら、あっという間にフォーの出来上がりです。炊き立てのご飯に混ぜておにぎりにしたり、温めた物を豆腐の上にのせたりなんぞもうまいものです。

大豆肉そぼろでパパッとアジア風に。“おうちで外国ごはん”の頼れる相棒

クッパ(左)、手打ちホウレン草麺と自家製キムチ

オールマイティーに色んな料理にスッと寄り添う。ひき肉が好きな方にもぜひ一度、試してもらいたいなと思います。簡単豆乳担々麺のレシピも紹介しますね。

大豆肉そぼろ

大豆肉そぼろでパパッとアジア風に。“おうちで外国ごはん”の頼れる相棒

材料(作りやすい量)

大豆ミート(乾燥、ミンチタイプのなるべく粒が小さいもの) 50g
干しシイタケ 2個(100mlの水で戻しておく)
生姜 小さじ1(みじん切り) 
玉ねぎ 中1/2個(みじん切り)

きのこ 100g(みじん切り。生シイタケ、えのき、マッシュルーム、マイタケなど好みのものを。2種類ほどあわせるとなお良い)

みそ 大さじ1
しょうゆ 大さじ1と1/2
みりん 大さじ1
黒糖(なければ三温糖) 大さじ1
植物油(癖のないもの) 大さじ1
ごま油 小さじ1
クルミ 20g(荒く刻む)

作り方

1.干しシイタケが戻ったら(前日からつけていても良い)水を絞り、みじん切りする。シイタケを戻した水は取っておく。

2.大豆ミートは袋の表示に従って戻しておく。

3.フライパンまたは中華鍋に植物油を入れ、熱くなる前に生姜を入れ、香りがしてきたら玉ねぎを入れ、透き通るまで炒めたらきのこのみじん切りを入れ火が通るまで中火で炒める。

大豆肉そぼろでパパッとアジア風に。“おうちで外国ごはん”の頼れる相棒

4.大豆ミートを入れ、みそ、しょうゆ、みりん、黒糖、シイタケの戻し汁を入れたら、ヘラなどで底から時々混ぜながら、常にぐつぐつしている状態で大豆ミートに味を含ませつつ、水分を飛ばすように炒め煮する。

5.鍋底に水分が見えなくなったら、ごま油、クルミを加え一混ぜして火を止める。

冷めたら容器に入れて冷蔵庫に保存。4日ほどもつ。

簡単豆乳担々麺

大豆肉そぼろでパパッとアジア風に。“おうちで外国ごはん”の頼れる相棒

材料(1人分)

ホウレン草 適量
大豆肉そぼろ 適量
コリアンダー、ネギ、ごまなど
ごま油、または生姜ラー油(前回、レシピをご紹介しました) 適量

お好みの中華麺(細めの生麺が私は好みです)
 
豆乳 100ml + 好みのスープ 150mlくらい(私は精進だしで大根、ニンジン、白菜、干しシイタケなどを大鍋で煮たものを毎日のみそ汁やスープのベースとしているのでそこから。チキンスープでも、和風出汁でもおいしいです)
白みそ 大さじ1
ねりごま 大さじ1
しょうゆ 大さじ1/2~1(スープに味がついているなら控えめに)
自然塩 適量

作り方

1.スープを温め、白みそ、ねりごまを溶き入れ、しょうゆで味付けをして塩気が足りないようなら塩で調整する。

2.鍋に湯を沸かし、ホウレン草を茹でて水気を絞って食べやすい長さに切っておく(茹でたお湯は捨てない)。

3.同じ鍋で中華麺を袋の表示通り茹でる。

4.スープに中華麺を入れ、ホウレン草、大豆肉そぼろ、ハーブ、ごまをのせ、好みでごま油、またはラー油を垂らす。スープにおろしにんにくを入れたりお酢を垂らしたりしても。

 

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PROFILE

室田万央里

無類の食べ物好きの両親の元、東京に生まれる。17歳でNYに移り住んだ後、インドネシア、再び東京を経て14年前に渡仏。モード界で働いた後に“食べてもらう事の喜び”への興味が押さえきれずケータリング業に転身。イベントでのケータリングの他、料理教室、出張料理等をパリで行う。
野菜中心の家庭料理に妄想気味のアジアンテイストが加わった料理を提供。理想の料理は母の握り飯。未だその味に到達できず。

ロックダウンのパリで、餃子を包みながら。思い浮かぶのは、恋に落ちたあの店のこと

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