クリトモのさかな歳時記

魚屋クリトモさんが教えてくれる、カレーに入れるとおいしい魚

はじめましての方も、お久しぶりの方もこんにちは。料理家の栗原友です。改めて自己紹介をさせていただきます。私は料理研究家である母、栗原はるみ、かつてジャーナリストであり、美食家の父、栗原玲児の間に生まれ、私も弟の心平も料理の道に進み、それぞれの得意分野で頑張っています。

連載『クリトモのさかな道』をお休みして20カ月。気持ちを新たに連載『クリトモのさかな歳時記』をスタートさせていただくことになりました。季節のお魚のお話とともに、家族の話や仕事の話など、私の日常についてつづっていきたいと思います。

実は2019年6月に『クリトモのさかな道』の最後の記事を公開してから数日後、私は乳がんの手術をしました。その後、抗がん剤治療を受け、病気と闘っていました。そして、昨年末に卵巣がんのリスク低減手術を受け、現在はコロナ禍で大変な日々を送っていますが、寛解のお墨付きをいただき日常生活を取り戻しています。

↓闘病中についてのインタビュー記事はこちら
【乳がん経験 副作用の脱毛、友の支えとメイク研究で乗り切った】 (2020.05.15)
【卵巣・卵管を切除するという選択。子どもや自分の人生のため、がんに備える】 (2020.11.2)

一見、苦労をして壮絶な時間を過ごしたように見えますが、そんなこともなく、楽しいこともあったんです。それは、夫と念願の鮮魚店をオープンしたこと。昨年10月末にコロナの助成金や低金利の融資をうけられたこともあり、築地という絶好の立地での開店を決断しました。

魚屋クリトモさんが教えてくれる、カレーに入れるとおいしい魚

築地場外市場に鮮魚店「クリトモ商店」をオープンした=2020年10月24日、岡田慶子撮影

場所は波除神社の目の前。年末年始はお正月の買い物客だけでなく参拝客も多く、かなり客足を見込んでいたのですが、やはりコロナの影響は強く売り上げはなかなかどうしたものか……という感じでした。とはいえ、やっと手に入れた魚の基地。大きな水槽を設置し、明石の魚をメインに鮮魚やカニをたくさん仕入れ、今まで通り国内のレストランや海外への輸出などで忙しく働いています。

連載の1回目は、太刀魚をご紹介。骨が多く食べづらいイメージがあるかもしれませんが、背骨と腹骨を処理して使えば食べやすくなりますし、産卵前で脂がのっている2月頃からおいしくなり始めます。

魚屋クリトモさんが教えてくれる、カレーに入れるとおいしい魚

実はわたし、唯一通っている料理教室があります。インド洋理教室「シュルプリーズ」というのですが、友達が先生をしているということもあり、毎月楽しく通っています。

今月のレッスンは魚のカレー。せっかくなので弊社からおいしい千葉・竹岡産の太刀魚を持ち込ませていただきました。

魚屋クリトモさんが教えてくれる、カレーに入れるとおいしい魚

太刀魚はおなかに太くて大きな骨があるので、筒状にカットして骨からのだしがカレーににじみ出て絶対においしくなると予想。それに、骨があることで、荷崩れも防ぐことができるんです。贅沢(ぜいたく)に通常よりも多めに魚を入れて、スーパー贅沢インドカレーが出来上がりました。身はふわふわ、上品な脂の味で先生のレシピとの相性抜群。今まで食べた中で一番おいしいフィッシュカレーとなりました。

魚屋クリトモさんが教えてくれる、カレーに入れるとおいしい魚

いつか読者の皆さんと一緒に先生とのコラボレッスンが実現できたらいいなと思っています。

PROFILE

栗原友

料理家
1975年生まれ、東京都出身。料理家。母は料理家の栗原はるみさん、父は元キャスターの故栗原玲児さん。弟の心平さんも料理家。37歳で築地の水産会社に飛び込み、魚料理についてつづった&wの連載コラム「クリトモのさかな道」が、『クリトモのさかな道:築地が教えてくれた魚の楽しみ方』(朝日新聞出版)として出版されている。現在、目黒の飲食店「クリトモ式混ぜ麺」「クリトモ式ツナマヨ混ぜカレー」、築地の鮮魚店「クリトモ商店」を営む傍ら、コンサルティングやメニュー開発などで活躍中。

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大好物の魚を最強贅沢な一品に。

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