このパンがすごい!

名店ぞろい! 横浜のデパ地下にパンの新名所が誕生/横浜高島屋

横浜高島屋の地下食料品フロアが増床グランドオープン、日本最大級のデパ地下「フーディーズポート」が誕生した。その目玉は「ベーカリースクエア」。横浜を代表するベーカリーが顔をそろえる、わくわくするようなパン売り場なのである。その豪華すぎるラインアップを紹介したい。

エントランスに待ち受けるのは、ついに百貨店初出店を果たした横浜元町「ブラフベーカリー」。ニューヨークスタイルのパンを、日本のトップを走る栄徳剛シェフの技術で再現する特別な一軒である。鉄と木とアルミを融合させたスマートな陳列棚や、ハード系を包むハイセンスな包装紙も、本店の雰囲気をそのまま高島屋に持ち込んだ。

名店ぞろい! 横浜のデパ地下にパンの新名所が誕生/横浜高島屋

【ブラフベーカリー】Do you like curry?

高島屋出店に合わせた新商品が、新作の焼きカレーパン「Do you like curry?」。攻めまくっている。超絶スパイシーなねっとりフィリング×スパイス入り生地と、お口の中でスパイス2乗。さらに、「最近カレーのトッピングで流行(はや)っているのを見て、どうしてもやってみたくて」とデュカ(ナッツを使ったミックススパイス)を上に散らしてスパイス3乗。ひーひーはーはーと、スパイスの嵐が吹き荒(すさ)ぶ。

もちろん、人気の定番商品も。数字「6」の形をした「紅はるかセサミ」。バゲット生地からぷにゅっと飛びだす、甘い甘いさつまいも「紅はるか」のペーストが、トッピングの白ゴマ・黒ゴマと大学芋的マリアージュ。かと思えば、コシが強いバゲット生地からは、ぐにゅうぐにゅうと噛(か)みしめるほど旨味(うまみ)が滲(にじ)みだし、「やめられない止まらない」状態に陥る。

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【ブラフベーカリー】紅はるかセサミ

地元からもう1軒。「青葉台の巨匠」がついに動いた。「ボンヴィボン」も百貨店に初出店。もちろん名物パン「生クリームあんぱん」を引っ提げてだ。

「個人的にはあんこが苦手で。でも、日本人はやっぱりあんぱん。誰でも食べやすくするため、フレッシュクリームをいっしょに入れることを思いつきました」

フレッシュクリームは傷みやすいため、冷蔵ケースに入れることが必須。このもっともパンが硬くなりやすい条件をクリアするための秘策が仕組まれる。「パンをやわらかくするため、卵黄、生クリームに加え、三温糖を入れています。三温糖に含まれるカラメルがグルテンをやわらかくします」

名店ぞろい! 横浜のデパ地下にパンの新名所が誕生/横浜高島屋

【ボンヴィボン】生クリーム栗あんぱん断面

横浜高島屋限定「生クリーム栗あんぱん」はこんな感じ。冷蔵庫に入っていたのに、なんとさっくりと生地が切れてくれることか。生地もろとも、泡と消えていくあんことフレッシュクリーム。栗の粒々が甘さにパンチを加えつつも、後味は凡百のあんぱんに似ずさっぱりとして気持ちいい。

「カレーパン」も生地・具ともに一味も二味もちがう。生地は生クリームあんぱんの生地にスパイスを練り込み、揚げたもの。衣はかりかりで、油は軽く、歯切れよく、かつエアリー。ごろんごろんとたっぷり牛肉を食いちぎる感覚、脂はとろり。

「牛すじ、牛のショルダーをたっぷり入れて、溶けるぐらいまで煮込んでいます」

トマトの酸味が寄り添い、豆のコクはぐいぐいと。そして、スパイス感。ミントキャンディーのように爽快な後口だ。

勢いに乗る「365日」杉窪章匡シェフの直営店としては神奈川初見参となる「ジュウニブンベーカリー」。満を持して投入したのが、ご当地「湘南小麦」を使用した「横浜限定食パン」。この食パンはあまりにも軽く、つるつると舌触りがいいため、なんと啜(すす)れてしまう。そんな軽やかさと対照的に、香りは驚くほど濃厚。湘南小麦ならではの、麦の皮目の香ばしさがすがすがしい。

名店ぞろい! 横浜のデパ地下にパンの新名所が誕生/横浜高島屋

【ジュウニブンベーカリー】横浜限定食パン

そして、「ベーカリースクエア」ならではの壮大な試み「カナガワ ベーカーズ ドック」もお目見えした。できたてのパンを30ものベーカリーから集配するパンのセレクトショップ。日替わりで登場するのは「ベッカライ徳多朗」「ル・ミトロン」「ローゼンボア」「ブーランジェリーオンニ」「ムールアラムール」などなど、神奈川のオールスター。毎日がパン祭りと言うべきにぎやかさだ。

横浜駅西口から直結。百貨店の食品売り場としては珍しく、思い思いの什器(じゅうき)で各店舗ごとの個性が表現され、パン屋巡りの気分も味わえる。横浜にパンの新名所誕生だ。

名店ぞろい! 横浜のデパ地下にパンの新名所が誕生/横浜高島屋

カナガワ ベーカーズ ドック

ベーカリースクエア
横浜市西区南幸1-6-31 横浜高島屋「フーディーズポート」内
TEL:045-311-5111

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池田さんからのお知らせ

『Hanako特別編集 池田浩明責任編集 僕が一生付き合っていきたいパン屋さん。』(マガジンハウス)が発売されました。149軒のパン屋について愛を込めて書きつづっています。うつくしい写真も豊富に掲載した大判のムックです。ぜひご覧ください。

PROFILE

池田浩明

佐賀県出身。ライター、パンの研究所「パンラボ」主宰
日本中のパンを食べまくり、パンについて書きまくるブレッドギーク(パンおたく)。編著書に『パン欲』(世界文化社)、『サッカロマイセスセレビシエ』『パンの雑誌』『食パンをもっとおいしくする99の魔法』(ガイドワークス)、『人生で一度は食べたいサンドイッチ』(PHP研究所)など。国産小麦のおいしさを伝える「新麦コレクション」でも活動中。最新刊は『パンラボ&comics 漫画で巡るパンとテロワールな世界』(ガイドワークス)
http://panlabo.jugem.jp/

季節のフルーツがてんこ盛り。拝みたくなるほど美しいデニッシュ/eteco bread

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