東京の台所

「東京の台所」大平一枝さんの新刊2冊を計15名に

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  • 2018年2月16日
  • 『届かなかった手紙 原爆開発「マンハッタン計画」科学者たちの叫び』大平一枝 著 KADOKAWA 2052円(税込み)

  • 『昭和式もめない会話帖』大平一枝 著 中公文庫 691円(税込み)

  • 大平一枝さん

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 「東京の台所」著者、大平一枝さんの新刊『届かなかった手紙』(角川書店)と『昭和式もめない会話帖』(中公文庫)を、読者15名の方にプレゼントします。

>>ご応募はこちら。締め切りは3月16日正午です。

原爆開発に関わった
科学者たちへのインタビュー

 その夜、お風呂上がりに大平さんは缶ビール片手にソファに座り、テレビのニュース番組を眺めていた……。新刊その1『届かなかった手紙』は、そんな光景から始まります。2016年、オバマ大統領が広島を訪問していた夜のことでした。たまたま替えたチャンネルで、原爆開発「マンハッタン計画」に関わった女性科学者のインタビューをテレビで見たのが、取材のきっかけでした。

 「オバマは広島訪問で謝罪する必要はありません。それが戦争というものです。けれども私も体が許すなら、日本に行きたかった」

 そんな言葉に興味を持ち、ネットで検索すると、同じその女性科学者、リリー・ホーニグさんの、「私たちはかつて、市民を殺す必要はないと、対日原爆投下反対の署名をしました」と発言していた過去のインタビュー動画を見つけます。

 大平さんは、原爆開発学者による反対署名という初めて知る事実に驚くとともに、こんな疑問を抱きます。

 「彼女はあの時代に、どんな動機で科学者になり、どんなきっかけで原爆作りに参加し、投下を知ったときどんな気持ちで、今日までどう生きてきたんだろう。あの人にも親がいて、きっと子どももいて、暮らしがある。その真ん中に科学という仕事があり、過去にそれが戦争に使われたことを、どう受け止めているんだろう……」

 事実に突き動かされるようにして米国取材に旅だった大平さんは、原爆を開発しながら、直前に日本への投下を強く反対したユダヤ人科学者、レオ・シラードの存在を知り、知られざる科学者らの心の葛藤をたどることに。本書にはその葛藤とともに、高齢の科学者たちを訪ね歩くという、時間との闘いも加わった大平さんのアメリカ取材の様子が、克明に記録されています。

相手に恥をかかせることなく
謝罪や忠告を伝える方法?

 うって変わって新刊2冊目、粋な日本語の表現を集めた『昭和式もめない会話帖』(中公文庫)は、『昭和ことば辞典』(ポプラ社、2013)に、新たなエッセイや加筆を加え、文庫化したもの。すべて、大平さんが大好きな昭和の映画を見ていて引き込まれ、集められた言葉に、くすっと笑える大平節の解説がついています。

 小津安二郎、成瀬巳喜男、木下恵介、増村保造などなど、昭和の映画界を牽引した監督らの作品には、人の心を丸くする、粋で美しいフレーズがいっぱい。相手に恥をかかせることなく謝罪や忠告を伝える方法、ほめられたときの粋なかわし方、落ち込んだときにすっと肩の力がぬけるユーモアは、狭い社会で肩を寄せ合い、譲り合いながら生きた日本人の智慧。確かに、婉曲ながらも自分の言いたいことをストレートに伝える美しい日本語表現は、いまこのSNS時代にこそ必須の心得かもしれません。

 一見全くジャンルや趣きの異なる2冊の本。しかし、どちらも「今書き残しておかなければ」、そして「後世に伝えて残すべき歴史と文化である」という強い思いによる執筆動機がある。と大平さんは語っています。「興味と、記録として残したいという思いは、同じベクトル上にあるのです」と。
 「&w」読者15名の方に、この本をプレゼントします。ぜひ、ご応募下さい。

>>ご応募はこちら。締め切りは3月16日正午です。

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