冷水料理相談室

無類のカレー好き。お店で食べた味を家で再現したい!

  • 冷水希三子 写真 関めぐみ
  • 2018年6月14日

  

 料理家・冷水希三子さんが、読者の皆さんの「料理のお悩み」を解決する「冷水料理相談室」。なんでもない毎日のごはん、特別な日の特別なひと皿、自分のために作りたい、あるいは遠くのあの人に届けたいごちそう……。冷水さんが、ご相談に答える形で、いろいろなお料理を作ってくださいます。今回のご相談者は……

〈相談者プロフィール〉
田中ゆきえさん 27歳 女性
東京都在住
会社員

     ◇

 私はカレーが大好きで、都内にある評判店にはほぼ足を運んでいます。周囲から「おいしい」とうわさを聞くとすぐ食べに行き、日々、カレー研究にいそしんでおります。

 カレーにはまったのは数年前、神田の古本街に通っている時でした。古本ハンティングの合間に何げなく入った欧風カレー店の味に感動し、それ以来、インドやスリランカ、タイなど、各国のカレーに興味を持つようになりました。

 食べ歩きをするうち、自分でも作ってみたいと思うようになり、レシピ本を買って自作するように。最初に作ってみたのはインド風のチキンカレー。あとは欧風カレーやスープカレーなども挑戦しました。

 欧風カレーとスープカレーは家族にも好評で、自分でもなかなかおいしくできたなと思っているのですが、インドカレーは不評。自分で食べてみても、やっぱり「ん? お店と全然違うぞ」という感想でした。

 私の作るインドカレーは、どこか水っぽく、うまみやコクが感じられないという印象。スパイスもたくさんそろえてレシピ通りに作っているつもりなのですが、肝心のスパイスがうまく調和しておらず、どうしても味に一体感が出ません。

 材料も工程もレシピ通りに作っているのに、どうしておいしく作れないのだろう? そんな悩みをぜひ冷水さんに聞いていただきたいと思い、今回投稿しました。

 目下の目標は一番好きな南インドカレーをおいしく作ることです。スパイスなどはある程度そろっているので、ぜひ本格的な味を出せるレシピを教えていただけるとうれしいです。よろしくお願いいたします。

酸味とコクが決め手の本格インドカレー

  

<冷水先生からのメッセージ>

 カレー好きが高じてご自分でお料理に挑戦されるなんて、素晴らしいカレー愛ですね!

 カレーにうまみやコク、一体感が出ないというお悩みですが、確かに南インド風のカレーというのは独特の酸味とコクがおいしさの奥の手ですから、そこが欠けてしまうと、物足りなく感じてしまうかもしれません。

 そこでぜひ試していただきたいのが、タマリンドです。タマリンドはマメ科の植物ですが、その果肉には梅干しのような酸味があります。煮込むことでカレーに深いコクを与えてくれるので、これまでのカレーがぐっと奥深く感じられると思います。

 今回はカレー粉を使いましたが、スパイスを調合してルーを作る際も、スパイスを事前にフライパンでよく炒(い)っておくのがポイント。熱を加えることで香りと香ばしさを引き立たせます。

 水を加えるのは最後の最後。野菜やスパイス類を炒(いた)めたフライパンに下味をつけた豚肉とトマトを加えて、ここで一度炒めてください。素材のうまみやコクをしっかりと引き出してから水を加えると、水っぽさが解消されて、深みのある味になるはずですよ。

カレー粉はフライパンでよく炒ってから使います。炒りすぎると苦みが出るので、程よく茶色になるくらいまでが目安です

タマリンドを湯で溶いたタマリンド水を豚肉にもみ込むのが酸味とコクを出すコツ。タマリンドは輸入食材店やネット通販でも買えますよ

■インドカレー(ポーク)

◎材料(4人分)

豚肩ロース…500g
【A】
炒ったカレー粉…大さじ2
塩…7g
にんにく…1片
しょうが(すりおろし)…1片
タマリンド水
*タマリンド15gに熱湯100mlを加えてこしたもの

ココナツオイル…大さじ2
シナモンスティック…1本
クローブ…4本
青唐辛子…2本
玉ねぎ…1/2個
トマト…1/2個
水…600ml
塩…適量
砂糖…ふたつまみ


粉とうがらし…好みで

◎作り方

1 豚肩ロースは3㎝大に切理、【A】をもみこんで1時間ほどおく。

2 玉ねぎはスライスして粗みじん切りにする。青唐辛子は小口切りに、トマトは細かく切る。

3 鍋にココナツオイルとシナモンスティック、クローブを入れ、弱火にかける。香りが出てきたら玉ねぎと青唐辛子、塩ひとつまみを加えて混ぜ、蒸らし炒める。

4 3に1の豚肉とトマトを加えて炒め、水を加えて1時間ほど煮る。途中で砂糖と粉とうがらしを加え、塩で味を調える。

(ライター/小林百合子)


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PROFILE

冷水希三子(ひやみず・きみこ)

写真

料理家・フードコーディネーター。レストランやカフェ勤務を経て独立。季節の食材を使ったやさしい味の料理が評判を呼び、雑誌や広告などで活躍中。器選びや盛り付けに至るまで、その料理の美しさでも注目を集めている。著書に『ONE PLATE OF SEASONS-四季の皿』(アノニマ・スタジオ)、『スープとパン』『さっと煮サラダ』(ともにグラフィック社)など。

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PROFILE

冷水希三子(ひやみず・きみこ)料理家

冷水希三子

料理家・フードコーディネーター。レストランやカフェ勤務を経て独立。季節の食材を使ったやさしい味の料理が評判を呼び、雑誌や広告などで活躍中。器選びや盛り付けに至るまで、その料理の美しさでも注目を集めている。著書に『ONE PLATE OF SEASONS-四季の皿』(アノニマ・スタジオ)、『スープとパン』『さっと煮サラダ』(ともにグラフィック社)など。

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