野村友里×UA 暮らしの音

UAさん「“私”がいない時に宇宙はあると言える?」

  • 文・写真 UA
  • 2018年7月11日

ブイプラネット

料理人、eatripを主宰する野村友里さんと、歌手のUAさんが往復書簡を交わす連載「暮らしの音」。今回お二人が選んだテーマは「宇宙」です。

宇宙の大きな力に思いをはせた野村さんの手紙からUAさんが思い出したのは、アインシュタインが愛娘に残した手紙のことでした。

    ◇

>>野村さんの手紙から続く

友里ちゃん

あらやだ、落ち込んだだなんて、なんでやねん!
「居酒屋ゆり」のカウンター越しより、完全に皆を至福に導いてくれていたわよ。
そりゃ、確かにあなた仕込みの新玉ねぎのスープはいただきたかったには違いないけどね。

それに、ははーん、改めてあなたが凄腕テニスプレイヤーだったことを聞くと、感慨深いね。正直、ごめん、ちょっとまだ信じられないのだけど、テニスウェアは最高に似合いそうよね。ジャンルは違えど、やっぱりそこで何より持久力と根性!が鍛えられ、的を外さない感性とでもいうのかしら、それは献立を仕上げぬくそのピントを外さないことと関係なくはないと思うのよね。

その点、私ときたら、運動は得意な方だったけど、部活となると長続きしないタチでね、氣づけば夜のダンスクラブ活動に汗流してたっけ。でもね、幼稚園の頃から、アナログレコードのB面のカラオケに針を落としては、歌唱に励んではいたわ。自分の大声に氣が引けて、よく押し入れの中でも歌ってた。マックスの音量出さなきゃ氣が済まなかったんだな。

エサをせがみに来たグース

さて、この度のお題は宇宙。
人類最大の関心事であり謎。とはいえ、今ここにいること自体、宇宙のど真ん中。
世紀をかけて研究され続ける宇宙理論、はたまた地球外知的生命体からの突然の交信によって、凡人には到底理解できないような推論からトンデモ論まで、きっと文字通り星の数ほどの情報が飛び交ってるよね。

最新のハッブル望遠鏡によって、なんと130億光年先が観測可能だそうだけど、ん?とすると一般的に宇宙論でビッグバンは137億光年前とあるから、もうちょっとで宇宙誕生の瞬間さえも見えちゃうわけ?? なんて。
お詳しい方々に超ツッコマれそうな発言なのは承知ながら、そこは氣にせず想うことを書いてみるしかない。

まず、今ここで思うのは、人間が居ない時に宇宙はあると言えるのか、ということ。
「人間」という箇所を「私」と換えてもよいのだけど。でもこれって結局死んだ瞬間には全てを解せると期待してる。

ボートハウスに暮らす友人宅から

ところで「宇宙空間をまっすぐ突き進むと逆方向から出発点に戻ってくる」と言ったアインシュタインが、愛娘リーゼルに残した手紙には「愛は神であり、神は愛だ」と書かれてたのは友里も知ってるよね。

「『E=mc2の代わりに私たちは次のことを承認する。
世界を癒やすエネルギーは
光速の2乗で増殖する愛によって獲得することができ、
愛には限界がないため、
愛こそが存在する最大の力であるという結論に至った、と。」

※ E=mc2:エネルギー(E)= 質量(m)× 光の速度(c)の2乗
  アインシュタインが発表した特殊相対性理論から導かれる方程式

はい、右脳的には、全く同感であります!!!

し、しかし、その「愛」という言葉の意味の、つかみどころのなさときたら、まるで宇宙に対するそれとほとんど同量なのではないのだろうか。。。
愛を、決して否定できない完全な論理として証明できるなら、どんなに楽かしれない。
愛。
あい。
アーイアイ、おさーるさあんだよ~。
「AIの時代到来」なんて、随分皮肉なものだよね。

無数のロボットが並んで、人間のしてきた大半のことを代わりにしてくれる未来図は、なんとなく古臭く思えなくもない。むしろ、古代文明における奇跡としか思えないような人間の偉業に、未来の記憶とも呼べるような興奮を覚える。
例えばピラミッドにしても、肉体労働を伴って建設したとはとても想像し難いわけで、人が神の御業のごとく成し得たその創造物は、現在の私たちが達していない次元の意識レベルでもって、いわば超能力!で作られたとも言える。
宇宙人の仕業だとか言ってしまえば、ある意味納得してしまう人も少なくないのではと思うが、いやはや本来、地球人こそがめっちゃメタ宇宙人なのじゃないのかしら。

サーモンベリーで書かれた宇宙からの暗号

先日の大阪北部地震では母の家にも被害は及んだ。一瞬にして西から東に向かって飾り物が落ちて割れてしまった後、しばらくは、またそこに何か飾ることの意味を、深く考え改めていることだろう。
天災の情報がある時、沖縄で神人(カミンチュ)と呼ばれる人たちから聞いた話を思い出す。
天災の起こる事前から、それを察知する能力のある人からの一報で、各地から同胞が集い、災いが顕在化しないように、また少しでも被害が軽減するように祈りを上げ続けているというのだ。
聖者たちは、天災は人の心が愛に満たされてなければやむことはない、と言っている。

ネイティブと呼ばれる賢者たちがほぼ亡くなりつつある時代に入った今、私たち地球人のほとんど全員が、環境問題に頭を抱え、消えぬ戦火に心を痛ませながらも、結局、物質に翻弄(ほんろう)される消費者であり続けている。

ビッグバン理論によると宇宙のはじまりは10-33cmという超ミクロなサイズだったというが、それって意識の世界としか言いようがないし、地球自体、意識があるようにさえ思えてならない。というか、私たち人間の意識でもって地球を、そして宇宙を創造していると言っても、もうトンデモ論てことにもならないんじゃないかなあ、なんてね。

お父さんアインシュタインの手紙はこう続く。

「もし私たちが自分たちの種の存続を望むなら、
もし私たちが生命の意味を発見するつもりなら、
もし私たちがこの世界と
そこに居住するすべての知覚存在を救いたいのなら、
愛こそが唯一のその答えだ。

恐らく私たちにはまだ、この惑星を荒廃させる憎しみと
身勝手さと貪欲(どんよく)を完全に破壊できる強力な装置、
愛の爆弾を作る準備はできていない。

しかし、それぞれの個人は自分の中に小さな、
しかし強力な愛の発電機を持っており、
そのエネルギーは解放されるのを待っている。」

ゆらぎゆく宇宙。それも私たちのもっと真摯(しんし)な愛の研究次第で明らかになりはしないか。

メタ宇宙人発射

とにかくは、愛を露(あら)わにしてゆくことに始終徹して居られるようでありたい、とは、真夏に向かってエネルギーはみ出し気味の未来メタ宇宙人3名に、怒鳴り通しな一母のぼやきなのであります。

うーこ

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PROFILE

UA(うーあ)歌手

UA

1972年大阪生まれ。母方の故郷は奄美大島。1995年デビュー。1996年発表のシングル「情熱」が大ヒット。2000年、ブランキー・ジェット・シティを解散した浅井健一とAJICOを結成。同年、初主演映画「水の女」(テサロニキ国際映画祭グランプリ受賞作品)公開。2003年から放送されたNHK教育テレビ番組「ドレミノテレビ」に、歌のおねえさん「ううあ」としてレギュラー出演。2004年、数々の童謡・愛唱歌を集めた、ううあ名義アルバム「うたううあ」をリリース。2006年、菊地成孔とスタンダードジャズアルバム「cure jazz」をリリース。2010年、デビュー15周年企画カバーアルバム「KABA」をリリース。2016年、7年ぶりとなるオリジナルアルバム「JaPo(ヤポ)」をリリースした。また、2005年より都会を離れ、田舎で農的暮らしを実践中。現在はカナダに居住。4人の母でもある。
UAオフィシャルサイト:http://www.uauaua.jp/

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