ほんやのほん

住人ならではのディープな情報。最新台湾本『台湾探見』

  • 文・重野 功
  • 2018年7月30日

撮影/猪俣博史

  • 『台湾探見 Discover Taiwan―ちょっぴりディープに台湾(フォルモサ)体験』 片倉真理 著・片倉佳史 写真 ウェッジ 1620円(税込み)

[PR]

昨今の出版業界では、台湾旅行本ブームが到来しています。毎月のように台湾関連書籍が発売され、台北、台南、高雄などの地域別の紹介、有名人の紀行本、列車やバスなどの乗り物で巡る台湾、食べ物やお店の紹介等々、あらゆる分野別の案内本がこれでもかというほどに競って発刊されています。

なぜ今、台湾がこれほどブームに?

そんな中でも本書は、住んでいる人ならではの現地に溶け込んだ台湾各地の紹介が、ガイドブックというより読み物として楽しんでいただける1冊です。現地在住で雑誌などの取材コーディネーターをしながら、数多くの台湾の著書、台湾情報を発信し続けている片倉真理さんと、独自の視点から台湾に関する著書を手掛け、今回は写真を担当する夫の片倉佳史さんとがタッグを組んでいます。

台湾在住歴20年ならではの、現地の人の素の生活やお祭りの体験談、各地の食べておいしかったメニューやデザートをリポートしてくれるほか、伝統文化や街角のお店紹介など、表題のようにちょっとディープな情報で、何げない街や市場の、気づき難い魅力を楽しく紹介してくれています。

なぜ今、台湾がこれほどブームになっているのか、旅行関係者として考えてみると、日本から近い(東京から平均3時間半、沖縄からは何と平均で1時間半なのです)、親日国である、LCCによって安く気軽に行ける、PM2.5の汚染が少ない、結構、日本語が通じる、漢字で意味がくみ取れるなどの利点があること。

一方で、消去法では中国や韓国の政治経済面の観光阻害要因や、他の国が治安の不安で嫌われた、などの要素が重なって安・近・短(安く、近く、短期で旅ができる)で面白そうな台湾に旅行者が注目していることが挙げられるでしょう。この傾向を見るとまだまだ台湾関連本のブームは続きそうで、これからも、もっとディープな地方都市や体験紀行本の発売が期待されます。

台湾に行きたいと思っている方は、事前に読んで台湾の素顔をのぞき見していただければ、行きたい場所や見たいものが絞り込めて、楽しいプランが立てられます。当分行く予定がない方も、本書を読むと日本との共通項や違いが見つかり、台湾を身近に感じていただけます。


>>ほんやのほん バックナンバーはこちら

PROFILE

重野 功(しげの・いさお)

写真

2014年12月オープン時より、湘南蔦屋書店に旅行コンシェルジュとして勤務。旅の企画・販売、海外駐在、添乗員、海外ホテルの窓口、在日政府観光局、JICAシニアボランティアなど観光を支える「作る側」を経ると共に、アジア・南太平洋を中心に40カ国以上「旅する側」を実践する旅大好き人間。

この記事を気に入ったら
「いいね!」しよう

PROFILE

重野 功(しげの・いさお)

写真

2014年12月オープン時より、湘南蔦屋書店に旅行コンシェルジュとして勤務。旅の企画・販売、海外駐在、添乗員、海外ホテルの窓口、在日政府観光局、JICAシニアボランティアなど観光を支える「作る側」を経ると共に、アジア・南太平洋を中心に40カ国以上「旅する側」を実践する旅大好き人間。

今、あなたにオススメ

Pickup!