朝日新聞ファッションニュース

流行にとらわれない「アナ・スイの世界」 東京・六本木で歴史を振り返る展覧会

  • 2018年8月2日

紫に黒、チョウのモチーフでおなじみの米国ブランド、アナ・スイの歴史を振り返る展覧会が東京・六本木のテレビ朝日本社ビルで開かれている。これまでのコレクションで発表された約100点の服が、時系列ではなくテーマごとに集められている。トレンドにとらわれない「アナ・スイの世界」が確立されていることがよくわかる。

幅広い文化が融合 独創的なデザイン

「パンク」

米デトロイトに生まれ、パーソンズ美術大で学んだアナ・スイ。30を超える国の約300店で服や化粧品が売られている。

本展では、1991年の最初のランウェーショーから2017年春夏までのコレクションを「スクールガール」「レトロ」など13のテーマごとに展示。ロックをはじめとする音楽や、19世紀末の英国の挿絵画家ビアズリーの作品など、幅広い文化の影響を受けて要素を組み合わせ、独創的なルックを生み出してきたことが示されている。

テーマの一つ「ノマド(遊牧民)」は、黒に赤、オレンジ、青、紫といった鮮やかな色の組み合わせや、細やかなビーズ刺(し)繍(しゅう)など、異国風の装いが印象的だ。「パンク」では、シルバーのライダースジャケットとスカートに、ポンポン付きの房がたれた民族調のニット帽を合わせている。自国の歴史を見つめる「アメリカーナ」では、フリンジのついたジャケットなどカウボーイ風だったり、ロゴ入りトップスにライン入り靴下のスポーティーなスタイルだったり。

「サーファー」

こうしたデザインがどうやって生まれるのか、過程を垣間見ることができるコーナーもある。アナ・スイがアイデアを練るため、イラストや写真、生地見本などを集めたボードを会場で再現し、そこからイメージを膨らませて生み出された服も展示されている。

98年に日本で展開を始めた化粧品の数々も並ぶ。チョウやバラで彩られたパッケージデザインで高い人気を集めてきた。

「全てを私のワールドに変える」 アナ・スイ

デザイナーのアナ・スイ

来日したデザイナーのアナ・スイに、デザインの源や人気の化粧品について聞いた。

    ◇

私の両親は中国から来たけれど、欧州に住んでいたこともある。欧州の文化、人種のるつぼである米国の文化、たくさんの色々な文化を私は一身に受けてきた。オリエンタルなものにも感銘を受け、刺繍やチョウのモチーフなどのデザインに表れることはよくあると思う。

ファッションだから、もちろんトレンドは意識する。でも、全部自分のフィルターを通して「アナ・スイワールド」に変えてしまうところがある。

マニキュアなどの化粧品

デザインする時は、色が最初のステップ。一番大事だと思う。どんな色の組み合わせが新しい感覚を生み出せるかを大事にしている。小さい頃から、他の女の子はみんなピンクが好きだったけど、私は紫が好きだった。今ではアナ・スイの色になっている。

化粧品を展開して20年、私が打ち出したものは日本市場のシンプルなパッケージとは全く違った。つややかな黒、チョウのモチーフなどデザインが凝っていたから、成功につながったのかなと思う。

    ◇

「THE WORLD OF ANNA SUI」展は8月26日まで。入場無料。

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