It's me! and w

世間の「普通」と私らしさ。揺らぐ自分を受け止め、一歩前へ。

  • 文・写真 忠地七緒
  • 2018年8月27日

  

「It’s me! and w ―写真で切り取る、わたしらしさ―」は、毎月読者のみなさんを1人撮影しお話を伺い、一人ひとりの「わたしらしさ」に思いをはせる連載です。>>第1回 「わたしらしく生きる」って何ですか?

   ◇

「私、人の視線を強く気にしてしまうんです。カメラを向けられた瞬間身構えたり、自己紹介で話す時うろたえたり……。最近、自分らしさを見失っている気がします」そう語る増田早希さんは都内のベンチャー企業で働く20代の女性です。

増田さんがわたしらしさを意識したのは高校3年生、体育祭の打ち上げの時でした。クラスメートが我を忘れて盛り上がる様子に、えも言われぬ居心地の悪さを感じ「私、みんなの”普通”に合わせるのが苦手なのかも」と思ったのだそう。

「練習中『体育祭なんてだるい』って愚痴っていた子も、打ち上げでは『うちらのクラス最高〜!』って叫んでいて。”みんな盛り上がっているんだから、全員で盛り上がろう”という空気にどうしてもなじめませんでした。何だろう……同調圧力が苦しくて」

その違和感をきっかけに「人と人との違いが許容される文化を作りたい」と決意。コンテンツが持つ可能性を信じて出版社に入社後、転職し、現在はお母さん向けアプリの企画に携わっています。

「誰かではなく自分のスタンダードを大事にしようと決め、進学、就職、転職と進んできました。でも最近、自分という軸が揺らいでいます。人づきあいがうまくいかなかったり、今の仕事が本当にやりたいことなのか分からなかったり……。自分の中に信じきれる何かがないから、他人にどう思われるか気になるんだと思います」

  

「たとえば……自己紹介をする時、どうしても『優秀に見られたい』と思ってしまいます。出身大学や会社名を具体的に説明し『私は社会的にちゃんとしている人です』ってアピールしたくなるんです。世間の『普通』を気にしない、そう決めて生きてきたのに……」

「どんな時もわたしらしくいられる自分でいたい」とIt's me! and wに応募してくださった増田さん。1時間のインタビューを終えた後の撮影では「不思議なことに、今日は人にどう見られているか意識せず自然体の私を撮ってもらえました。周りにたくさん人もいましたが『気にしない』という選択ができたんです。自分でつかんだせっかくの機会、私はレンズ越しの忠地さんと向き合うためにいると思えたから」

  

他人の視線が苦手とはとうてい思えない自然な表情の増田さんがそこに、いました。「現時点で信じきれる大きな目標は見つかってはいないけれど、目の前にある『やりたい!』を大事に動くことはできる。小さなことでも一つひとつ選び取っていけば、わたしらしく進んでいけるのかな」

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次回の更新は9月5日(水)です。

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PROFILE

忠地七緒(ただち・なお)フォトグラファー / ライター

忠地七緒

1987年兵庫県神戸市生まれ。
上智大学文学部新聞学科卒業後、雑誌編集者を経て2017年に独立。主に女優やアイドルのポートレート撮影、インタビュー執筆を中心に雑誌・ウェブメディアで活動。作品制作にも力を入れており、2017年写真集『Ambivalence』を出版、2018年2月に表参道ヒルズにて写真展を開催。女性の飾らない姿を切り取る写真に定評がある。東京・清澄白河で夫と二人暮らし。HP:http://naotadachi.com/
インスタグラム:@naotadachi

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