クリトモのさかな道

移転まで40日、最強の胃袋を持つ私が行く築地市場内飲食店(2)米花・かとう・福せん・鳥藤・やじ満

  • 文・栗原友 写真・篠塚ようこ
  • 2018年8月29日

  

クリトモさんが気になるお店を食べつくすシリーズ第2弾のために築地市場内のお店の前で待ち合わせをしていた朝。「いま着きまーす!」という電話とともに、クリトモさんは、なんと築地市場の顔「ターレ」に乗って登場! 駐車場のそばで会った知人の方に乗せてもらってきたそう。その姿は花道に現れたスター!のようでした。さて、今日は気になっていたという「米花」さんから始まります。

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ぬか漬けもおいしい!「米花」

  

読みかたから。「よねはな」さんです。わたし、「こめはな」と思っていたので。こちら、ずーっと入ってみたかったお店。店頭に貼られているチラシやメニューは全てお店の方の手書き。いろんな国の言語が書いてあったり、イラストが書いてあったり、待ち時間も退屈しません。

出てきたのはふっくら焼きあがったうなぎ。朝イチロケ1食目にこれ? と思ったのですが、あれれ、どんどん食べられちゃうよ。香ばしい、ほどよい脂、ご飯もタレもおいしい! 箸休めのお漬物に手を伸ばしたら、ん? このハヤトウリのぬか漬けがやばい! ウリをポリポリ食べながらご飯をかきこんであっという間に完食。

食事中に外国人の団体がどどどと入ってきて、みんなメニューわかってるのかなぁと心配をしていたらご主人が巧みな英語と中国語で接客。お客さんもうれしそう。すごい! 

帰り際、私が着けていたシルバーのバングルを見て、「これ、いいものだからずっと身につけていた方がいいよ」と声をかけてくださいました。ぱっと見、話しかけづらいのかな……。と思ったけど、話すととても物腰が柔らかく優しい語り口調でもっとお話ししてみたいと思えるような方。座るならご主人の目の前の席がオススメですね! バングル大事にしようっと。

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焼き魚だって築地飯!「かとう」

  

詳しくはわかりませんが、話によると、昔のかとうさんではないようですね。経営が他の会社にかわったとか。昔からのお店ではなくなってしまいましたが、今回は「築地の古き良き○○」みたいな特集ではないので、とにかく行ってみたかったお店をまわります。こちらもそのうちの1軒。経営が変わろうと変わるまいと、おいしいものを出しているお店を取材したいんです。

ネットでメニューを調べるとわたしの大好きな「くろむつ」の塩焼きがあるみたい。オーダーしたらこの日は入荷なし。なのでキンメの西京焼きにしました。でてきたのが、写真の通り。でっかい! そして香ばしい! 盛り付けもきれい、焼き方も最高! 中ふっくら皮目がパリ! 白いご飯を皮で巻いて食べるとおいしいんですよ。残さず食べてくださいね。築地=生魚=海鮮丼というイメージありますけど、焼き魚だって築地飯です。家ではこんなに上手に焼くことできませんから、ぜひ築地場内で食べてもらいたいですね。

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一度で二度おいしいスタイル!「福せん」

  

こちらのお店の何が楽しいかって、メニューの種類がとてもいいんです。うなぎだけ食べようと思うとそれだけでおなかが満たされますよね。でもこちらのお店では親切セットメニューがあります。たとえば、ハーフのうなぎ丼とハーフの焼き鳥丼がセットになるという一度で二度おいしいスタイル。私はかつおだしが利いたうなぎ茶漬けとうな丼のセット。うなぎもふわふわでぜいたくな朝食となりました。こちらのお店ではうれしい出会いも。撮影中に出会った、常連の女性。銀座の小料理屋さんのママさんです。ママさん、なんだかおいしそうなもの召し上がっていたので写真をとらせていただきました。

  

女性に人気だという「ヘルシーまぶし丼」。うなぎと納豆、とろろと焼きネギに、ママさんはご自身のアレンジでレバーをトッピング。これは残暑も乗り切れそうだ。

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体調によって雑炊からカレーまで!「鳥藤」

  

読み方は「とりとう」さんです。斉藤水産時代、まかないを作る時に扱う鶏肉は必ず場外にある精肉店の鳥藤さんに買いに行っていました。親子丼が有名なお店なのに、私の定番は二日酔いの時は鶏雑炊。

  

元気なときは親子カレー。親子カレーは夢の共演。親子丼とカレーが半分ずつ。私は半熟の白身がトロッとしたところが大好き。鳥専門店だけに、鳥スープが本当においしいんですよ。

  

取材中に知ったのですが、鳥担々麺、おいしいらしいんです。濃厚鳥スープがベースなんですって。味が濃そうでだしの味がわかるのかなと思うのですが、それがめちゃくちゃおいしいのだそうです。今週末食べに行ってみようかな。

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いつも同じものを頼んでしまう…「やじ満」

私が一番通っているお店がこちら。読み方は「やじま」さんです。同じ場所で料理教室を開催しているお料理の先生に連れてきてもらったのがきっかけ。その時食べたのはニラとカキがたっぷり入ったラーメン。季節メニューでした。それからいろんなメニューを食べてみました。豚のしょうが焼き、焼きそば、あさりラーメン、中華丼などなど。

  

で、最近ついに自分の定番に行き着きました。どんなに「今回は別のメニューたべてみよう」と心を決めても、店内に入った瞬間、いつもと同じものを頼んでしまう。もはや偏愛メニューです。それがニラ玉丼・キクラゲマシマシ・ライス半分に、しゅうまいハーフ。たまーに食べるのが楽しいのがカレーチャーハン片目(目玉焼き1個)。頼み方が“ラーメン二郎”的かもしれないですね、でも、緊張する必要はありません。緊張したらお店に貼られているお嬢さんのイラストや注意書きを読めばリラックスできます。これもお楽しみのひとつ。

  

  

そして今回は前から食べたかったメニューも。それが新メニュー「汁なし担々麺」です。ポスターには20回かき混ぜてとかいてありますので、頑張って20回かき混ぜました。黒いゴマベースで甘めかな?とおもいきや、しっかり辛い! 私の定番ニラ玉丼、時間があったら本当に食べて欲しいです。今築地一好きなものかもしれません。

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PROFILE

栗原友(くりはら・とも)料理家

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1975年生まれ、東京都出身。2012年から4年間、築地「斉藤水産」に勤務した。現在は料理教室を中心に活動する傍ら、魚料理の啓蒙や、魚を用いた食育に力を入れている。また、東京・浅草の遊園地「花やしき」内の居酒屋「夜のさわぎ」をはじめとする飲食店のプロデュースなど、幅広く活動中。近著に『クリトモの大人もおいしい離乳食』(扶桑社)、『クリトモのさかな道 築地が教えてくれた魚の楽しみ方』(朝日新聞出版)。http://kuritomo.co.jp/

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