朝日新聞ファッションニュース

新素材が未来へいざなう 19年春夏 東京コレクション

  • 2018年11月14日

21日まで開かれた2019年春夏東京コレクション(アマゾンファッションウィーク東京)では、新しい素材で生み出す未来的なスタイルが光った。通常は欧州で発表している海外組からベテラン、そして新人までが、それぞれのステージで「らしさ」を見せた。

アンリアレイジ

テクノロジーを前面に出した「未来型」の服が現在の東京スタイルだ。創立15周年のアンリアレイジはスポンサーのアマゾンが招く「アットトウキョウ」でショーを開催。スマートフォンのストロボを当てると模様が浮かび上がったり、光の角度によって見え方が変化したりする生地の服、細かいクリスタルのような装飾がびっしりと付いたドレスなどを披露した。アマゾンと協業した、段ボール箱の形になるコートも登場した。

4年前に東京から発表の場を移したパリでも独自性が認められ、公式スケジュールに定着した。デザイナーの森永邦彦は「今後も進化して、パリで継続的に発表するが、今回は一つの集大成というか、区切り」と語った。

クリスチャンダダ

同じく「アットトウキョウ」枠で、ベッドフォードとの合同ショーに臨んだクリスチャンダダは寒色系のニットに、シャツを巻き付けたようなスカートとスニーカーを合わせた。スポーティーで、どこか未来を思わせるスタイルが爽やか。

ハイク

新時代の素材使いとシルエットは、東京の人気ブランドハイクも得意とするところ。ギャザーやプリーツをさりげなく加え、シンプルで清潔感があった。ブルゾンは腹部の上までぱっくり空き、透ける素材で作った繊細なプリーツスカートを合わせて対比を見せた。

新人、高い完成度で魅了

ウィーウィル

実力派のメンズブランドウィーウィルは、テーラードとモードを掛け合わせた。リネンとコットン、柔らかな素材で優しい色づかい。デザイナーの福薗英貴はマルタン・マルジェラなどが輩出しているベルギーのアントワープ王立芸術学院出身で、「まだ力不足だが、いずれパリを目指したい」。

ヒロココシノ

ベテランのヒロココシノも継続的に新たなクリエーションを見せている。今回は「変幻自在」をテーマに、アシンメトリーなスタイリングを提案した。

マラミュート(左)、フミク(右)

初参加ながら、完成度の高い服作りで印象に残ったブランドもあった。4年前に小高真理が立ち上げたマラミュートは、ほつれた糸でバラを表現したニットを披露。ブランド設立1年目のフミクは、シンプルなポロシャツをトップスに、巻きスカートとコートを絡み合わせてボトムスに。いずれも、市場に浸透しそうな装いだ。

不参加の有望株も

今回は、約50のブランドのうち、4割が初参加。アキコアオキが前週に都内でプレゼンテーションを開くなど、いくつかの有望株が公式スケジュールから姿を消した。

一方、海外で実績があるブランドが「アットトウキョウ」枠で公式期間中に凱旋(がいせん)することで、若手に対する注目度が相対的に下がったようにも感じた。欧州に比べて遅すぎる開催時期は以前から課題になっているが、発信の場として魅力を上げることができるのか、模索が続く。

(神宮桃子、後藤洋平)

<写真撮影は島村幸志、野村洋司、大原広和の各氏、Runway-Photographie>


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