update food

ビーガン向け、美食の世界でも

  • 2018年12月6日

エディション・コウジ・シモムラのヴィーガンメニュー

 ベジタリアンとビーガンが、どちらも増えている印象がある。この違い、わかりますか?

 どちらも菜食主義者だが、ベジタリアンは肉や魚はNGでも乳製品や卵はOKという人も。一方、ビーガンは動物系食品、肉や魚はもちろん、乳製品や卵、はちみつも食べない人々を指す。宗教上の理由というケースもあるが、欧米では環境保護と動物愛護を目的として、ビーガンになる人も多いという。だが、外国人観光客が増えている日本にはビーガン対応のお店が少ないのが現状だ。

 特に、本格的なフランス料理店では、味のベースから変えねばならず、満足度の高い料理は提供できないと、手を出しにくかった。

 しかし先日、ミシュラン二つ星のフランス料理店がビーガンコースを始めた。東京・六本木の「エディション・コウジ シモムラ」。「同席されている、ビーガンではないお客様も『食べてみたい』と思っていただける料理を目指しました」と下村浩司シェフ。野菜類だけで十分満足できるひと皿に仕上げるのは、発想を転換すれば、決して難しくはないという。

 例えば、肉や魚の付け合わせにする野菜をメインに据え、スパイスやハーブ、辛みを多用して味にふくらみをもたせる。ナッツや穀物で少し変わった食感を狙って飽きさせない。写真のように色彩豊かに仕上げているので、気分も豊かになり、満足感もアップ。

 最近、年齢のせいかフレンチのフルコースが身体に重く感じられる私も、これならライトなフレンチとして楽しめる。東京・丸の内の「サンス・エ・サヴール」も今秋、ビーガンコースを始めた。多様性の波は美食の世界にも押し寄せている。(フードジャーナリスト・北村美香)

 ◆北村美香さんの「Update food」は今回で終わります。

>>update food バックナンバーはこちら


[PR]

この記事を気に入ったら
「いいね!」しよう

PROFILE

北村美香(きたむら・みか)フードジャーナリスト

写真

1959年生まれ。食にまつわる取材や執筆、レシピ本の企画・編集を手がける。欧州の三ツ星レストランからブータンの農家まで食べ歩いている。

今、あなたにオススメ

Pickup!

Columns