18−19年秋冬ミラノ・コレクション

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 2018年秋冬ミラノ・コレクションで発表されたさまざまなタイプのスタイル(女性像)には、多様性というより、個人のアイデンティティーに目を向けたメッセージに満ちているように思えた。
 なかでも、ショーの演出を含めた近未来的、SF的なイメージが浮上している。グッチは、ダナ・ハラウェイの「サイボーグ宣言」から着想を得ていて、テーマはサイボーグ。時代やジャンルを超越したミックス・スタイルを貫きながら、ショー会場を手術室に模してダークファンタジーの世界を創りあげた。モスキーノは、宇宙空間のようなランウェーをしつらえて、60年代風のセットアップが登場。ネオンカラーの肌をした“エイリアン”が歩く演出だ。
 メタリック色、エナメル加工されて光沢のあるパテントレザーなどの素材使いが近未来感を加速させながらも、ファーやボアといった温かみのある素材も随所に取り入れられているのが特徴だ。
 一方、ウィンタースポーツに着想源があるマウンテンパーカーやスポーツウェアといったビッグシルエットなアイテムは根強い。ダウンや中綿素材はアウターだけでなくケープやショールにも広がり、フェミニンなドレスと組み合わせる重ね着スタイルが、エレガントに映る。色彩もまた実に多様で、自由でポップな色の組み合わせから、クールなオールブラックまで。なかでも、上品なピンクやパープルは印象に残る。
 あくまで自分らしくあるべき。確かな技術が裏打ちされた服は美しく、自由と尊厳を表明するかのようなパワーを感じさせるコレクションだ。
(photo:Hirokazu Ohara / text:Tatsuya Yamaguchi)

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グッチ(Gucci)
プラダ(Prada)
マルニ(Marni)
モスキーノ(Moschino)
トッズ(Tods)
ドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)
ジル・サンダー(Jil Sander)
フェンディ(Fendi)
エトロ(ETRO)
ジョルジオ・アルマーニ(Giorgio Armani)
アルベルタ・フェレッティ(Alberta Ferretti)
ブルマリン(Blumarine)
ロベルト・カヴァリ(Roberto Cavalli)
ヴェルサーチ(Versace)
アツシナカシマ(Atsushi Nakashima)
ウジョー(Ujoh)
サルヴァトーレ・フェラガモ(Salvatore Ferragamo)
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