18年春夏パリ・オートクチュール

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 18年春夏パリ・オートクチュール(高級注文服)コレクションが開かれた。まさに「身に纏う(まと)芸術」だ。オートクチュールの原点とも言える洗練された手仕事の結集、アート性豊かな実験的な手法、ふわりと空気を孕(はら)んでたおやかに揺れる服地。プレタポルテ(既製服)では用いられないような贅沢な素材をふんだんに使い、熟練した技術によって生み出された1着のドレスには、ファッションの「夢」が枠にとらわれない自由な表現の中に潜んでいる。
 ヴァレンティノは「オートクチュールの原点」を想起させる布づかいに息をのむ美しさが宿っている。そこにひとつまみのカジュアルな要素が織り込まれている。クリスチャン・ディオールはシュールレアリスムの世界から着想を得ていてモダンアートとの密接な関係を感じさせ、メゾン マルジェラはフラッシュを浴びると色柄が浮かび上がる素材を使用し、際立って独創的だ。「やがて衣服は一点物しか存在しなくなるでしょう」というステートメントを掲げるユイマナカザトは、最新テクノロジーを用いた服の独自製法にさらなる磨きをかけた。
 このウィーク中に、あえてプレタポルテのコレクション(2018-19年秋冬)を発表するブランドも。加速するファッションビジネスのスピード感では失われてしまいかねない、純粋なクリエーションへの渇望にも思える。
(photo:Hirokazu Ohara / text:Tatsuya Yamaguchi)
メゾン マルジェラ「アーティザナル」はブランド提供

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ヴァレンティノ(Valentino)
クリスチャン・ディオール(Christian Dior)
メゾン・マルジェラ 「アーティザナル」(Maison Margiela ‘Artisanal’)
シャネル(CHANEL)
ジョルジオ・アルマーニ・プリヴェ(GIORGIO ARMANI PRIVÉ)
ヴィクター&ロルフ(Viktor&Rolf)
ゴルチエ・パリ(Gaultier Paris)
ジバンシィ(GIVENCHY)
アレクシ・マビーユ(Alexis Mabille)
クリストフ ジョセ(Christophe Josse)
エリー・サーブ(Elie Saab)
スキャパレリ(Schiaparelli)
ユミカツラ(Yumi Katsura)
アレクサンドル・ボーティエ(Alexandre Vauthier)
ユイマ・ナカザト(YUIMA NAKAZATO)
イリス・ヴァン・エルペン(Iris Van Herpen)
A・F・バンデボルスト(AF Vandevorst)
ヒュン ミ ニールセン(Hyun Mi Nielsen)
プロエンザ・スクーラー(Proenza Schouler)
エラリー(Ellery)
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