ニッポン人名鑑

<6>次世代アイドルの生みの親 福嶋麻衣子

  • 2015年5月11日

  

福嶋麻衣子(ふくしま まいこ)
アイドルプロデューサー
1983年8月10日生まれ

     ◇

 AKB48、ももいろクローバーZの次に大ブレイクするとの呼び声高いアイドルユニット「でんぱ組.inc」のプロデューサーであり、秋葉原で萌え系ライブ&バー「Dear Stage」、アニソンDJ バー「MOGRA」を運営する実業家。通称“もふくちゃん”。彼女のもとには、全国からアイドル志望の女子が押し寄せる。

「このビジネスを始めていちばん興味深いのは、アイドルになりたい女の子のパワー。情熱や執念が入り交じったマグマのようなエネルギーにはスゴいものがあります。今の世の中、アイドルは可愛いだけがウリじゃない。共感、共有できるストーリーをいかに持てるかが大事です。仕掛ける側としては、そこがお客さんにカチッとハマったときにやりがいを感じますね」

 同じ女性の立場で、女の子一人ひとりの声を引き出し、表現させる。志望者にはなんらかの挫折を味わっている子が目立つが、むしろそれが武器になるという。

「持たざる者のほうが共感を得やすい時代。私も挫折経験者ですし、私たちでも負けない何かがあるってことを証明してみせたい」

 自身の挫折は、高校時代にピアニストになる夢をあきらめたこと。しかし切り返しが早かった。持ち前の好奇心からマニアックな音楽やアートを探究、一周してたどり着いたのが、マイケル・ジャクソンやディズニーランドといった大衆が熱狂するコンテンツの力。「ポップカルチャーの歴史に残ることをやりたい」と決意する。そして今、彼女が生んだ「でんぱ組.inc」は海外進出に成功、3年前はアラフォー男性が中心だったファン層も女子中高生にまで拡大。今後については「アイドルは常に形を変えながら、どの時代にも必ず存在する。時代に合うアイドルを輩出していきたい」と語る。

「新しいエンターテインメントの形を模索中です。たとえば、アイドルのいるスナック。アイドルを目指す理由を突き詰めると『人を救いたい』という子が多いんです。自分が必要とされることでお互いに救われる。それってスナックのママじゃん、と(笑)。いろんな年齢層のアイドルママがいる横丁をつくりたいですね」

(文・志村香織、撮影・松岡一哲)

「AERA」2013年8月26日号より

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今のニッポン、これからのニッポンを支えるキーパーソンを紹介する『21世紀をつくるニッポン人名鑑』から転載します。

(次回は5月18日に配信予定です)

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