金企画

変化する時代に「金」の安心を

  • 対談 豊島逸夫さん×村井美樹さん(前編)
  • 2013年8月26日
豊島逸夫さんと村井美樹さん

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 経済は活気を取り戻しつつあるものの、日本の若い世代や女性たちにとって、将来への不安は依然根強い。金の専門家として積極的な情報発信を続ける経済アナリストの豊島逸夫さんに、女優の村井美樹さんが、将来を見すえた金の生かし方について聞いた。

働く若い女性たちの不安は「老後」

豊島逸夫 以前、働く女性を対象にした金のセミナーで、平均年齢28歳という参加者の7割が、参加理由の欄に同じ言葉を書いたことがあります。何かわかりますか?

村井美樹 「老後」ですか?

豊島 その通り。若い世代には、年金をはじめ老後のお金に対する不安が非常に大きい。加えて女性の場合は、経済的に自立しながら一生涯キャリアを歩み続けることができるのかという心配もある。制度的には男女平等になったとはいえ、心情的にはいまだバリアを感じる部分が多いのでしょう。

村井 その感覚はとてもわかります。妊娠や出産でキャリアを中断することがあるかもしれない。定年まで自分が働き続けられるかもわからない。そんな声は同性の友人からよく聞きます。

豊島 最初は若い女性たちから「老後」という言葉が出たことに驚きましたが、一人ひとりと話をするうちに、彼女たちの不安が切実であることがわかってきた。しかし、老後まで30年という時間の猶予があることはアドバンテージであるものの、今から始めて30年先まで価値を保ち続ける資産が果たしてあるのか。インフレが進めば預金は目減りしていきますし、大企業の株式や国債も絶対安心とは限りません。

村井 インフレというのはモノの値段が上がることですから、お金の額が一定なら買えるモノが減っていく。だから相対的に預金が「目減りする」というのはわかります。それにしても、日本の国債は安心ではないんですか?

豊島 日本はギリシャのようにはならないと思いますが、ふくれ上がった国の借金が日本人の貯蓄1500兆円を上回る日が、今後3〜5年でやってくると見る専門家もいます。そうなったとき、日本の国債がこれまでのように安定した資産であり続けるとは限りません。

村井 そういうことまで考えた女性たちが、いま関心を持っているのが金なんですね。

豊島 そうです。彼女たちは「投資で儲けたい」といったことは全く望んでいません。ただ自分の将来を守る手段、自己防衛の方法が知りたい。そんな人にこそ私は、自信を持って金をすすめられます。金の価格は短期的に上下することはあっても、長期で下がり続けることはまずありません。「有事の金」と呼ばれるように、たとえ戦争や経済危機があっても一定の価値を保つことが金の特長です。

村井 しかし今年に入って金の価格は一時大きく下がりましたよね?

豊島 「一定の価値を保つ」というのは、何があっても破たんして無価値同然になることはないという意味です。極端な言い方をすれば株式や紙幣は「紙くず」になる可能性がある。しかし金は破たんしません。金の採掘には膨大なコストがかかるので、価格が一定額より下がると「逆ざや」ですから、鉱山会社は採掘をストップします。そして供給が止まれば、価格はいずれ自然に上がっていく。そうした仕組みが働くことが、株式などと金の大きな違いです。

(「後編」へと続く)

  ◇

豊島逸夫(としま・いつお)
豊島逸夫事務所代表/マーケット・アナリスト。チューリッヒ・NYでの豊富な相場体験をもとに金の第一人者として活躍中。近著は『不安を生き抜く!「金」読本』(日経BP社)。

村井美樹(むらい・みき)
女優。第19回ミス早稲田コンテストグランプリ受賞。2002年に女優デビュー。現在は司会業やナレーションなどにも活躍の場を広げている。


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