吉岡里帆、背中を押した恩人の言葉

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  • 2018年7月12日
  • ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』で主演する吉岡里帆(写真:加藤千絵/CAPS) (C)oricon ME inc.

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     今年1月、『きみが心に棲みついた』(TBS系)で初の連続ドラマ主演を果たした吉岡里帆。2016年の朝ドラに始まり、着々と評価と人気を得て、いまや若手女優の中でも屈指の売れっ子となっている。5月に、父とも慕った所属事務所の社長を亡くしたが、その言葉に背中を押されて出演を決めたのが、新ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』(7月17日スタート 毎週火曜 後9:00 ※初回20分拡大/カンテレ・フジテレビ系)だ。人気者であるがゆえ、葛藤することも多い。「なかなか自信はつかない」と語る吉岡の、作品、そして人との向き合い方とは?

    【撮り下ろし写真】吉岡里帆、カワイすぎる“ひょっこりはん”ショット

    ■父と慕った社長が語った言葉、「やりたいと思うなら頑張ってみなさい」

     現在25歳。もともと地元・京都で小劇場の舞台に上がっていて、決して早くはない芸能界デビューから5年になる。2016年のNHK朝ドラ『あさが来た』でヒロインを尊敬するメガネの女学生役で広く注目され、その後4期続けて連ドラにレギュラー出演。『カルテット』(TBS系・2017年)では主役4人を引っ掻き回す役どころで、松たか子や満島ひかりらと渡り合って高い評価を受け、今年発表のエランドール賞の新人賞も受賞している。

     今年5月には、「お父さんみたいな人」と慕っていた所属事務所の社長が亡くなった。新ドラマについて、「自分でプロットや原作マンガを読んで、『これをやりたい!』と強く思った」という吉岡を支持してくれたのも、その社長だ。吉岡は、「社長は『難しい内容だけど、自分がやりたいと思うなら頑張ってみなさい』と背中を押してくれました」と回顧する。

    ■「どんな役でもクランクインの前日は眠れません」

     フジテレビ系の火曜9時枠のドラマは、2016年の『メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断』以来2年ぶり。当時は女優3番手のポジションだった。

     「主役となると、やらなければいけないことがすごく増えた気がします。2年前、主演の吉田羊さんはたくさん声を掛けてくださった。自分もそんなふうにありたいです。演技では、脇のときは主役の方が光るように対極になることを意識していました。自分が主役になると、周りの方たちの支えがあって初めて立てることをすごく実感します」

     柏木ハルコの漫画を原作とした“生活保護”がテーマの『健活』で、吉岡が演じる義経えみるは区役所の新人ケースワーカー。安定を求めて公務員になったものの、この配属先で受給者の壮絶な現実に揺さぶられていく。

     「前回出演したドラマ『きみが心に棲みついた』は、クセの強い役でした。また『カルテット』では、4人が作る和音を私が不協和音となってどう壊すか、脈絡や伏線をすごく考えて役作りをしました。でも今回、えみるは不器用でお人よしな22歳。その、普通で等身大の部分を大事にしていきたいと思います」

     昨年、『ごめん、愛してる』(TBS系)でヒロインを演じた際は、「今までにない大きなお仕事」と話していた。そこから大役にふさわしい演技を見せてブレイクしたが、謙虚な姿勢は今も変わらない。

     「なかなか自信ってつかないものです…。どんな役でもクランクインの前日は眠れませんし、頑張って頑張って、ギリギリでやっています。とても難しいことに挑戦するという意識は、何度現場に立っても変わらないですね」。

    ■「毎回プレッシャーとの戦い」、そんな吉岡を支えるものは?

     世間の人気の高まりは本人も実感するところで、「街で、役名ではなく名前を呼んで声を掛けていただくようにりました。私がこの仕事をしているのを知らなかった親戚から、『サインをちょうだい』と言われることもあって。純粋に嬉しいです(笑)」。演技はもちろん、気さくなキャラクターや、異性にも同性にも高く評価される美貌も相まって、人気は一気に広がった。だがそれだけに、仕事においては「毎回プレッシャーとの戦い」と心情を明かす。そんな彼女が支えにしているものは何だろう?

     「まず、ファンの方ですね。待っていてくれる人が1人でもいれば作品を作っていきたいと思うし、一緒に夢を追いかけてくれているスタッフの方にも支えられています。あとは、良い作品を観ると『私も頑張ろう』という気持ちになります」

     最近刺激を受けた作品として挙げたのは、孤高の天才デザイナーを追ったドキュメンタリー映画『ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男』。

     「ものすごく苦しみながら、新しいものを生み出す姿に勇気をもらいました。作品中で、ドリスさんが『辛いことがあったら何をするか?』と問われて、『我慢します。受け止めて、それでもやるしかないですから』と答えているんです。一つ一つの質問に正直に飾らずに答えていて、衝撃を受けました。私も本当の言葉で、真摯に人と向き合うことを大事にしたいと思えました」

     実際に吉岡は、インタビューでも自分の想いをしっかりと口にし、伝える努力を怠らない。まさに、“真摯に人と向き合う”ことを実践しているようだ。取材でもそうなのだから、本業の“演じること”にどれだけ真摯に取り組んでいるかがうかがえる。それはきっと、何より演技からも伝わるだろう。

     生活保護受給者のリアルに直面し、戸惑い悩みながら寄り添おうとする新人ケースワーカーを演じる『ケンカツ』では、きれいことだけで済まないストーリーが展開する。吉岡が「目を逸らしてはいけない現状を美談にせず生々しく描いています。かつ、観てもらったあとに『明日も頑張ろう』と爽やかな気持ちになれる物語」だと語るこのドラマ。ブレイクを経ても、ひとつひとつの仕事に真摯に向き合い葛藤する吉岡と、どうシンクロしていくかも見どころになりそうだ。

    (文:斉藤貴志)

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