【西郷どん】鶴瓶、岩倉具視を怪演

  • 記事提供:ORICON NEWS
  • 2018年8月11日
  • 大河ドラマ『西郷どん』第30回「怪人 岩倉具視」より。笑福亭鶴瓶が演じる岩倉具視に注目(C)NHK

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     1994年(平成6年)まで日本銀行から払い出しされていた五百円紙幣の表面を飾っていた人物、岩倉具視。彼の存在なしに、明治維新は実現できなかった。NHKで放送中の大河ドラマ『西郷どん』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)にも第26回(7月15日放送)に初登場。演じるのは、笑福亭鶴瓶(66)だ。そして、あす12日放送の第30回のサブタイトルは「怪人 岩倉具視」。その“怪人”ぶりを鶴瓶が明かす。

    【写真】生気を失い会えば金の無心ばかりする岩倉具視

     鶴瓶は、1999年『元禄繚乱』の歌舞伎狂言作者・並木千柳を演じて以来、2度目の大河ドラマ出演となるが、「前回は勘三郎さん(当時は中村勘九郎)に頼まれてラストに出ただけなので、今回が初めてみたいなもの。岩倉具視については、500円札と岩倉使節団で海外視察に行ったことくらいの知識しかなかったんですけど、ジタバタしてもしょうがないので中園さん(の脚本)に任せよう、と思いました」。

     岩倉役に鶴瓶を推した張本人が、『西郷どん』の脚本を手がける中園ミホ氏。とある舞台公演の会場で、中園氏がいきなり駆け寄って来て、「岩倉具視、見つけた。やって!」と口説かれたという。「何のこっちゃと思っていたら、大河だって正式にオファーをいただいて。主演は鈴木亮平やし、瑛太もおるし、楽しそうやな、と思って引き受けたんです」。

     京都の貧乏公家の出身でありながら、孝明天皇の信頼を得て、古い体質の朝廷を改革したいと考えていた岩倉。井伊直弼の死後に権威喪失した幕府は、天皇の妹・和宮と将軍・家茂の結婚を求め、公武合体派だった岩倉はこれに賛同。10年以内に攘夷を決行することを引き換え条件とした。しかし、長州ら過激な尊王攘夷が台頭すると、幕府に協力的だとして、岩倉は朝廷から追放されてしまう。蟄居(ちっきょ)の間、会合を重ねたのが大久保一蔵(=利通/瑛太)や西郷吉之助(=隆盛/鈴木亮平)だった。

     第30回で、吉之助は、一蔵とともに朝廷工作の切り札として岩倉のもとを訪ねる。かつては和宮降嫁を実現させた凄腕だったが、いまは貧しい蟄居生活。生気を失い会えば金の無心ばかり。その上、家で賭場を開いて寺銭を稼いでいた。そして、吉之助は桂小五郎(玉山鉄二)と再会。薩摩は裏切り者と憤る桂に一蔵も激怒。一触即発の事態となる。

     この頃の岩倉は、人生のどん底にいた。孝明天皇への忠義に厚かったがゆえに、朝廷から追放されてしまった現実は、死ぬよりもつらいことだったに違いない。「台本を読んだら、ものすごく感情の起伏の激しい人で、悩みましたよ。『ヤモリ』って陰口叩かれているし。こんなんでええの?って思いながら演じていて、いまも悩んでいます。でも、だんだんこういう人なんやないかって慣れてきて、亮平には『やっと、本気になりましたね』と言われたシーンもありまして、だんだん面白くなってきました」。

     時流を見極める冷徹な目とユーモア、大胆な行動力を持ち合わせた類まれな策謀家としての一面を押し出し、これまでに誰も見たことがないような岩倉具視像が『西郷どん』では描かれていく。

     「『鶴瓶の家族に乾杯』(NHK)で地元との人たちと笑っているのは、演技じゃないんですけど、演技だって言われて。目付きの悪い悪役をやっている時の顔がほんまやろうって、よく言われるんですけど。なんでやねん、そんなことありませんから。岩倉も悪役ではないんですけどね。あの時代ですから、清濁併せ呑むくらいの気概がないと、のし上がれない。うまいこと渡り歩いて明治新政府の重職につきますよね。公家の中では下級の出である悔しさもあったし、追放されたままでは終われないっていうのをずっと持ち続けていた人。岩倉は逆境の中にいたから大それたことをやってのけたんだと思いますね」。

     瑛太とは、映画『ディア・ドクター』(2009年)で共演して以来、「ずっと仲いいんですよ。あの頃はまだうぶなところもあって、でも、良い芝居しはるなって思っていたら、どんどんうまくなって。映画『64-ロクヨン-』(16年)もすごかったし。大久保もぴったり。じんわり泣きよるし、怒るところもいい。立派な役者にならはりました」。

     勝海舟役の遠藤憲一(57)とは、1983年放送の時代劇『壬生の恋歌』(NHK)以来の共演。同ドラマは、鶴瓶・遠藤両者にとって初のレギュラー出演作でもあった。「当時、エンケンさんは21歳だった。すごい男になりました」。

     そして、鈴木とは「ちょいちょい飲みに行く」間柄。「(『西郷どん』は)最初から見ていますけど、亮平にぴったりですよね。役に立てるなら、と思っていたけど、いざ撮影に入ったら迷惑かけたらあかんな、ってそればっかりですよ。落語やバラエティー番組の司会に比べると、失礼やけど役者の仕事は本職だと思っていないところがあるんです。亮平には『それでよく(映画賞で)7冠取りましたね。信じられない』って言われるんやけど、もちろん自分の手柄とは思ってないですが、言い返すんです。『パンツかぶったやつ(映画『HK 変態仮面』)で賞もらったんか?』って。1つもらったそうやけど。そういう言い合いして、楽しいですよ」と、語る『西郷どん』の現場は本当に楽しそう。

     初登場時、七輪でイワシを焼いている岩倉の姿はかなりインパクトがあった。「台本のまま演じているんですけどね。第30回を見たら、世間はどう思うか。それを見てもらってからでしょうね。そんな岩倉具視ないわ、って思われるかもしれんし。これで当たったら、今年の『紅白』の司会に返り咲けるかもしれないですね(2007年に白組司会)」と、リップサービスを交えつつ、反響が気になる様子だった。

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