コマ撮りアニメの裏側もサバイバル

  • 記事提供:ORICON NEWS
  • 2018年9月15日
  • 日本テレビ系ドラマ『サバイバル・ウエディング』第9話(9月15日放送)より。コマ撮りアニメーションパート (C)日本テレビ

  • [PR]

     日本テレビ系で放送されているドラマ『サバイバル・ウェディング』(毎週土曜 後10:00)。女性読者の9割が「面白い!」と絶賛した大橋弘祐氏の同名小説(文響社)が原作で、勤めていた出版社を寿退社した日に、恋人に婚約破棄されてしまった主人公・黒木さやか(波瑠)が、「半年以内に結婚しないとクビ!」という条件で復職させた敏腕編集長・宇佐美博人(伊勢谷友介)のアドバイスを受けながら婚活に奮闘する物語。毎回、さやかの妄想シーンがコマ撮りアニメーションで表現されており、このドラマをとてもユニークなものにしている。

    【場面カット】柏木王子(吉沢亮)との恋の行方は…

     コマ撮りアニメーションは、静止した状態のものを少しずつ動かして撮影し、連続再生することによって、人形などが自ら動いているかのように見せる撮影技術、技法。コマ撮りパートの制作は、NHKのキャラクター「どーもくん」や、『こま撮りえいが こまねこ』、テレビアニメ『おそ松さん』のエンディングアニメーションで知られるスタジオ、ドワーフが担当し、同社を立ち上げたアニメーション作家・合田経郎さんが陣頭指揮をとっている。

     ドワーフとして連続ドラマの各話にコマ撮りアニメパートがある作品を手がけるのは、『サバイバル・ウェディング』が初めて。「コマ撮りは時間がかかります。1日作業しても、映像にすると3~4秒にしかならないことも。ですが今回は、1日に15秒くらい撮っていかないと、毎週の放送に間に合わない、というスケジュール的な制約があったので、私たちとしても大きな賭け、大きな挑戦になりました」と合田さん。

     依頼を受けた時点では、台本もでき上がっておらず、コマ撮りアニメパートだけ先に台本を仕上げてもらい、さらに作業効率アップを図るための打開策として生まれたアイデアが、こけしのような頭部と胴体だけの人形だ。

     「通常、私たちのコマ撮りアニメの人形は首、肩、ひじ、手首、腰、股関節、ひざ、足首といった関節が動くように作り、人間と同じようにいろんなポーズをすることで、より生き生きとした豊かな表現を目指していくんですが、それ相応の時間が必要。今回はその時間がなかったので、首以外の関節をなくしてしまうことを思いつきました。キャラクターの場合、まゆげがあった方が表情を作りやすいんですが、今回はそれも省いて、口も省いて、キャラクターデザインとしては限界に挑んでみました。目だけで驚いている感じや、ほほのチークで胸キュンしている感じが伝わるように、最小限の動きでストーリーを伝えるという挑戦を楽しみながらやらせてもらいました」。

     人形の動きを簡略化することによって、背景のセットもシンプルに。波瑠たちキャスト陣はコマ撮りアニメパートのせりふだけ先に録音し、それを聞きながら人形を動かして撮影するプレスコスタイルで作業を進めた。「アフレコにすると、後から微調整が必要になってきまますし、波瑠さんが演じるさやからしさ、吉沢さん演じる祐一らしさを出していく上で、本人の声という情報はすごく役立ちました」と合田さん。

     裏側では、時間がないという制約の中で何とかして納期までにコマ撮りアニメーションを仕上げていくという、“サバイバル”が繰り広げられていたのだった。

     合田さんは「いつも人形を使ってアニメーションを作っていますが、人形が動いているって見えてしまったら、ちょっと負けというか、人形ではなく、“どーもくん”や“こまちゃん”が動いていると思ってもらいたくて、キャラクターが生きているみたいに見えるかどうかが勝負どころだと思ってやってきました。今回はその逆で、小さな人形が動いていてかわいい、楽しいって思ってもらえる表現になったらいいな、と思って取り組みました。1日15秒はとても高いハードルでしたが、自分で選んだ冒険だと思えば、楽しく引き受けられたし、実際、仲間たちと楽しんでやることができました」と、毎回オンエアを楽しみにしているそうだ。

    オリコン

    Copyright(c)オリコンNewS, 記事・画像の無断転用を禁じます

    画像

    この記事を気に入ったら
    「いいね!」しよう

    今、あなたにオススメ

    Pickup!