山崎亮 〈ハタラク〉をデザインする

会社を回す、愛と人情と泥臭さ 馬場正尊(3)

  • 2013年12月12日

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 何のために働くのか。シアワセを生み出す働き方とは――。コミュニティデザイナーの山崎亮さんがホスト役となってハタラク・エキスパートたちとの対話を重ねる、連続公開対談「〈ハタラク〉をデザインする」。10月15日に開催された第4回のゲストは、建築設計事務所「Open A」の代表や不動産仲介サイト「東京R不動産」のディレクターなどを務める建築家の馬場正尊さん。120分のトークライブの模様を5回にわたって紹介する中盤で、個々の働き手をひとつの事業体に結びつけるためのコツや、必要な人材を育てる苦労について語った。

「社員旅行」という名のモチベーション装置

山崎亮 会場からは、こんな質問もありました。

 ◆質問「フリーエージェントが集まるというドライな契約形態だとのことですが、どうやって仲間意識を高めていますか?」

山崎 冒頭で、社員旅行をしたり、サッカーをしたりしているというお話もありましたね。

馬場正尊 まず、社員旅行の話から。売り上げ目標といっても、プロ野球チームのような感じで、一人ひとりの「打率」は事業主ごとに格差が大きいですね。打率が高ければ高いほど、練習も多いわけですね。だからもう、プロ野球選手並みの年収差があるわけですよ。2軍から上がってきたやつはちょっとしか収入がないけれど、トッププレーヤーは1千万円プレーヤーとかがいる。
 年収ではまだらになるけど、プロ野球としてはチーム全員で勝つこと、優勝することが重要じゃないですか。だから毎年、「いくらぐらいが目標です」と、各個人の売り上げの目標額をだいたい決めておく。その総額に達すると、みんなでハワイに行こうみたいな感じに持っていく。これが「社員旅行」です。
 その辺のノウハウは吉里がつくっていて。マネジメント側の3人のうち2人は、もともとリクルートの流れを引いているので、モチベーション・コントロールに対してのセンシティビティーはすごい。僕も横で見ていて勉強になります(笑)。リクルートという会社があんなにでかく伸びていったのは、ここに秘密があるんだなと、横目で見ながら感じています。案外、シンプルなんですよ。それも、みんなが共通の目標として掲げてね。そういうものを目の前に置いてやっていますね。

山崎 それも面白い設定の仕方ですね。

馬場 目標達成後のゴールが「ハワイ旅行」みたいに短絡的なんだけれども。

山崎 1980年代からずっと続いているようなゴール(笑)。だけれども、それでいいと。

馬場 その辺は、旧態依然とした日本の企業みたいな手法を採っていたりする。ハワイに行けない時もあるわけですよ。達成しなかったら行けない。そうすると、「お前、頑張れよ」「いやいや、お前が頑張れ」みたいな会話がされますね。

山崎 いわゆる社員旅行とはちょっと違うわけですね。黙っていたって会社が毎年行かせてくれるのとは違う。努力しないと行けない。

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