山崎亮 〈ハタラク〉をデザインする

やらされ仕事じゃない「自分事」感覚を 柳澤大輔(1)

  • 柳澤大輔×山崎亮(1)
  • 2014年1月9日
  

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 何のために働くのか。シアワセを生み出す働き方とは――。コミュニティデザイナーの山崎亮さんがホスト役となってハタラク・エキスパートたちとの対話を重ねる、連続公開対談「〈ハタラク〉をデザインする」。昨年12月17日に開催された第5回のゲストは、面白法人「カヤック」の代表で、サイコロの出た目を給与にプラスする「サイコロ給」をはじめ、ユニークな働く“仕掛け”を実践してきた柳澤大輔さん。120分のトークライブの模様を5回にわたって紹介する。

柳澤大輔 柳澤です。よろしくお願いします。

山崎亮 柳澤さんの会社は「面白法人」という枠組みを掲げている。きっと面白い働き方があるに違いない(笑)。今日はいろいろ教えてもらいたいと思っています。よろしくお願いします。
 まず、カヤックではどんなお仕事されているのかと、その中での働き方の工夫ですね。働き方をちょっと楽しくする方法とか、組織運営とかで工夫していることがあれば、お聞かせいただければと思います。まずは、社員がどれくらいいるのか、というところから教えていただけますか。

柳澤 今、200人ぐらいです。ほとんどが、ウェブクリエーターとしての採用で、そのうちの6割がエンジニアという、技術者の集団。現在は、アプリやゲームの自社サービスの開発が7割ぐらい。残り3割ぐらいは、受託での開発です。
 後者は広告的な仕事が多いですね。最近で言うと、2013年の夏に放映された「貞子3D2」の第2弾で、スマートフォンと映画を連動させる、世界でも初めての試みをしました。3Dを超える「スマ4D」上映。事前にアプリをダウンロードしておいて、映画館で上映中にスマートフォンを立ち上げたまま鑑賞すると、放映中に「貞子」から電話がかかってきたり、突然、バイブレーションでブルブル震えたり。スマートフォンを手にして映画を見ると、より一層ホラーな感じを楽しめる仕掛けです。
 一番好評だった機能は、家に帰ってから、夜中の12時に「貞子」から電話がかかってくるというもの。ツイッターで「怖い」と相当つぶやかれました。新しい技術を使って何か新しいことをやる。これなんかは、映画の販促ということで、クライアントワークですね。映画の脚本づくりのタイミングから一緒にやらせてもらいました。

全員がウェブクリエーターの会社

山崎 比率としては、そういう受託よりも、自社開発の方が断然多い?

柳澤 そうですね。5年ほど前から、自社開発の方に舵を切っています。
 企業戦略としては、組織戦略と事業戦略の二つがあると思うんです。戦略とは絞ることだと思うんです。
 組織戦略でいえば、僕らがけっこうユニークなのは、職種を絞る組織のつくり方ですね。ほとんど、ウェブのクリエーターしかいない。職種を絞ると、会社の制度もすごくシンプルになるんですね。働き方もそうですし、評価制度もそう。
 一方、事業戦略については、仕事は何をやってもよろしいということで、多様性を重視している。さっきの貞子みたいな、受託サービスもそう。仕事の種類は絞りません。その多様性を生み出せているのは、おおもとの組織づくりで、ウェブクリエーターの人材に絞るという戦略を貫いているからだと思います。

山崎 なるほど。

柳澤 社内で15%は外国人なんですよ。これは、自分のアイデンティティのトップに、ナショナリティでなく、エンジニアリングがくるという人を採っているからですね。外国人か日本人かよりも、自分はエンジニアであるという価値観で育っているかどうか。そういう人材に絞り込むという組織性が事業性を規定する。その組織性があるからこそ、競争力も生まれる。そんな会社です。

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