山崎亮 〈ハタラク〉をデザインする

人材評価を「見える化」して意識変わる 柳澤大輔(4)

  • 柳澤大輔×山崎亮(4)
  • 2014年1月30日
  

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 何のために働くのか。シアワセを生み出す働き方とは――。コミュニティデザイナーの山崎亮さんがホスト役となってハタラク・エキスパートたちとの対話を重ねる、連続公開対談「〈ハタラク〉をデザインする」。昨年12月17日に開催された第5回のゲストは、面白法人「カヤック」代表の柳澤大輔さん。5回に分けて連載する120分のトークライブも終盤に。「面白さ」を損なわずに、会社をどう大きくしていくかという矛盾と葛藤を、淡々と、そして軽妙に語った。

数値化、見える化で働く人の意識が変わる仕組み

山崎亮 会社が追求する「面白さ」と経済合理性とのバランスをどう取るか。柳澤さんのお話を聞いていると、単に面白いからやろうというだけでもなく、インターネットを使った仕事だからこそ、じつはかなり緻密にその面白さを計測する仕掛けをした上で、きちんと「面白い」と評価できることに軸を置く戦略をとっているということなんですね。

柳澤大輔 評価として数値化したものも含めて、全部オープンにするということですね。ともすれば、自分が面白いと思うことだけやりがちなんですが、数値として「見える化」すると、自浄作用が働く。やっぱりこのままいくと、3カ月は賞与が出ないんじゃないか、とかね。全部オープンにすることで、自然と働く人の意識もコントロールされていく。こういう自浄作用って、インターネットの世界に近いと思う。コンビニの従業員が、アイスの冷蔵庫に入って遊んじゃって……。

山崎 本人が写真を撮って投稿しちゃって、それが店員じゃないかとツイッターで話題になりましたね。写真という証拠があるから、それがどんどん拡散されていって、最終的にはやっぱりそこの従業員だとわかって、チェーンの本部がお詫びを出しました。

柳澤 ネットの世界は、特別に監視をしていなくても、変な行為をした人がいたら、一瞬にしてみんなで気づいて修正するような集団になっている。情報をできるだけオープンにしてシェアできるようにしておくと、勝手に自動浄化装置が働いて運営できちゃう。会社の運営も、そうなるのが一番理想なんじゃないかと思ってやっています。
 報酬の仕組みもそう。僕らは職種をウェブクリエーターに絞っているから、報酬というのは納得感があるかどうかということに尽きるんです。最も納得するのは、自分が認めている人による評価なんですよね。認めてない人からの評価は、どう言われたって納得感がないんだと思う。
 逆に、認めていて尊敬できる人から「お前はこうだ」と言われたら、納得せざるを得ない。だから僕は、同じ職種の人同士で評価し合う仕組みをつくったんです。エンジニアはエンジニア同士で評価されるほうが納得しやすいだろうと思って。

山崎 なるほど。

 ◆質問「15年間変わらない理念はありますか? また、15年で社員の働き方は変わってきましたか?」

柳澤 言葉を大切にしている会社なので、「面白法人」というキャッチコピーは15年間変えていないんです。このコピーにふさわしい会社であろうとする姿勢は同じです。あとは、もともと同級生3人で立ち上げた会社で、3人の頭文字を取ってkayac(カヤック)としたんですが、このメンバーが今でも仲良しというのは変わっていないですね。

山崎 友達同士でビジネスを始めても、なかなかうまくいかなかったりしますよね。

柳澤 バンドが解散するという話は、すごくよく分かる気はします。僕らはたまたま、方向性が合致してやってこれたんですよね。例えば、一人が会社を大きくしようと思ったタイミングで、みんなも大きくしたいと思っていたという風に。

山崎 何か工夫は?

柳澤 週に1回、必ず3人で2時間ぐらい雑談をするというのをやってきましたが、それがシンクロ効果を生んだかどうかはわかりません。たまたまなのかもしれませんし。

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