山崎亮 〈ハタラク〉をデザインする

地域をじんわり温める「太陽政策」の極意 大南信也(3)

  • 大南信也×山崎亮(3)
  • 2014年2月27日
  

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 何のために働くのか。シアワセを生み出す働き方とは――。コミュニティデザイナーの山崎亮さんがホスト役となってハタラク・エキスパートたちとの対話を重ねる、連続公開対談「〈ハタラク〉をデザインする」。1月14日に開催された第6回のゲストは、神山アーティスト・イン・レジデンスや神山塾を運営するNPO法人「グリーンバレー」理事長の大南信也さん。120分のトークライブの中盤で、移住者と地元の人とがうまく馴染むためのコツについて質問が寄せられた。ユーモアを交えながら、強制ではなく自然と人が動くような、地道でやわらかなコミュニケーション法を披露した。

山崎亮 会場からは、こんなご質問もいただいています。

 ◆質問「外から神山町へ移住されてお仕事をしている皆さんと、もともと地元で住んでいらっしゃる方との温度差は? うまくその地域のコミュニティーに馴染めていますか?」

大南信也 神山はけっこう、地域の人と外から来た人の関係はスムーズにいっているほうではないかと思います。その理由の一つとしては、入ってくる時に私たちが審査をしているから、というのがあると思います。
 なぜ、わざわざ審査するのかというと、空き家を改修したところに外からの人を迎え入れるわけなんですが、田舎では普通、なかなかよその人に家は貸してくれんわけですよね。それなのに、なぜ貸してくれるかといえば、我々のNPO法人「グリーンバレー」の信用ということなんです。大南の信用、あるいはグリーンバレーの移住をお世話しようという人の信用で、「あんたらが言うことやから、あの家は貸してあげるよ」と。
 ということは、移住者を迎え入れた結果、その信用を裏切るようなことが起これば、信用を担保に空き家を活用して地域を活性化していくという仕組み全体がうまく機能せんようになるわけです。だから、自分たちとしてはきちんと、できるだけうまくいくと思われるような人たちを選んでいくという姿勢を最初からずっと持っておるわけです。だから今まで、仕組みがうまく機能してきたのかなと思います。

山崎 なるほど。

大南 グリーンバレーは一人ひとりの方と会って、「この人なら大丈夫」と考えて受け入れる。それじゃあ、地域の人たちはそうして受け入れた人たちのことをどう考えておるんですか、と質問されることがあります。でも考えてみれば、結局、グリーンバレーのメンバーも地域の人なわけですよね。我々自身が地域の人間やから、他の住民の人たちがどういうふうに考えておるんかということは、ある程度リサーチして把握した上で進めているわけです。だから、けっこううまくいっているかなと思いますよ。

山崎 なかば、後見人とか、保証人みたいな感じですね。

大南 まあ、そんな感じでもありますね。

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