作画をめぐる冒険:キャラクター編(小原篤のアニマゲ丼)

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 今回は「作画がスゴイ」アニメの話。日本アニメーター・演出協会(JAniCA)が昨年12月22日に開いた講座「井上俊之さん小黒祐一郎さんと一緒に『もっとアニメを観よう!2』~出張アニメスタイル in JAniCA」へ行ってきました。トップアニメーターの井上さんと「アニメスタイル」編集長の小黒さんという、これ以上の人選は望めない目利き2人が、エポックメーキングな作品を挙げて語る作画アニメ史。面白くないワケがありません。

 まずは、「魔女の宅急便」「ももへの手紙」「おおかみこどもの雨と雪」の原画や、「東京ゴッドファーザーズ」「ヱヴェンゲリヲン新劇場版:Q」の作画監督などを務めてきた井上さんが、主に若手アニメーターを対象に考えてこの講座を開いた、その狙いから。

 「いまアニメの表現が画一的になっていると感じる。全体に洗練されてはいるけれど、どこのスタジオを見ても独自の作風というか流派のようなものは見て取れない。一般視聴者から見たらどれも同じような表現で、あまりいいことではない。今のアニメの表現がキライな人は見るものがなくなってしまう。いろいろな流派があって、それぞれのファンがいるという状態が望ましい。例えば1970年代、東映も虫プロもタツノコプロも、それぞれ独自の美意識を持っていて、キャラクターデザインや動かし方がはっきり違っていた。今の目からは古く見えるかも知れないがエポックとなった表現の源流に触れることで、アニメ表現のバリエーションが豊かになるのではないか。僕らの世代は先輩から『アニメを見てアニメを描くな』と言われた。そういうことをするのはコンプレックスがあるけど、でもいいものに触れてマネするのは悪いことではない。ゼロからオリジナルの表現を生み出せる才能なんて少ない。ほとんどの人はマネから入る。そこから自分なりのオリジナルを加えることができれば、それが個性になると思う」

 さて「もっとアニメを観よう…

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