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 【松尾慈子】4月ですね。街を歩くと就活生の黒いスーツが目に付きます。私は2年前、東京大学の駒場祭で、「ボーイズラブ(BL)漫画について語って下さい」との依頼を受け、50人ほどの方々を前に熱く語ったことがあるのですが、そのイベントの幹事役をやってくれた男子学生・U君が、今、就活中なのだそうです。マスコミ志望のU君、先日大手マスコミ・K社を受験したところ、作文のテーマが「噓(うそ)」だったとのこと。頭が真っ白になったU君は、なんと、書き出しにBLネタを盛り込んだといいます。ノンケ(異性愛者)男性に片思いする男性が、エープリルフールにかこつけて告白する、という設定がBLの王道であり、と導入部分で書き出して。そして、性的マイノリティーが社会で強いられる、セクシャリティーについて「噓をつくこと」に話を広げた、とのこと。そして無事、その社の1次試験を通過したのだそうです。

 すげえ!U君、自分の領域の話をしながら、きちんと社会の問題に広げていっている。しかも、他の人と着眼点が違うから、すごく目立つよ! これを書いたU君もすごいけど、この作文で彼を通したK社もすごい。私は前々から思っていたが、このK社は懐が深い。U君はBLを愛好する腐男子だが、異性愛者であり、BLを読む理由は「男女の恋愛漫画は、対等な関係性を描いていないような気がするから」だそう。変わり者だなあ、面白いなあ、U君。ぜひ来春からはその感性を生かして、マスコミ界で活躍して欲しいものだ。

 そんなこんなで、今回もBLを紹介したい。今BL界で不動の人気を誇るヨネダコウ。しかしながら、最近はヤクザものを描いていることが多く、そのジャンルが苦手な私はどうにも手が出せなかった。それが本作は、ヨネダコウの6年前のデビュー作「どうしても触れたくない」(大洋図書)のスピンオフ作品。しかも、サラリーマンものだという。これを読まずしてはBLファンを名乗れまい。ちなみに「どうしても……」は映画化され、5月から公開されるのだそうだ。BLが映画化。時代も変わったもんだなあ、とオールドファンとしては思う。

 そして本作。ゲイの出口が好き…

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