[PR]

 消費者庁は18日、小型の電気製品やおもちゃに使われているボタン電池を乳幼児が誤って飲み込むと、重大事故につながる恐れがあると注意を呼びかけた。入院例や死亡例もあるが、保護者の多くは危険性を認識していないという。

 同庁に寄せられた事故情報によると、昨年8月、東京都内の1歳男児がLEDライト付き耳かきに取り付けていたコイン形のリチウム電池を誤飲した。これが食道に引っかかり、9時間の手術で摘出したが、気管と食道に穴が開き、2カ月の入院をしたという。

 1歳前後の子がボタン電池を飲み込むと、食道に引っかかることが多い。粘膜に触れると電流が流れ、アルカリ性の液体が外に流れだす。すると食道の壁に潰瘍(かいよう)ができたり穴が開いたりする恐れがある。「潰瘍はわずか1時間でできる」(同庁)という。

 同庁には2010年12月~14年3月に93件のボタン電池誤飲に関する情報が寄せられた。うち91件は3歳以下の例で、10件で入院をした。04年には1歳3カ月の男児が誤飲1日後に摘出をしたが、2週間後に合併症を引き起こし死亡した例がある。アメリカでは09年までの19年間で5万人が緊急診療を受け、うち35人が死亡したという。

 消費者庁は3月、0~3歳児の母親3248人にインターネットを通じて調査をしたところ、ボタン電池を誤飲し食道にとどまると重症にいたるケースがあることを「知っている」と答えた人は38%にとどまったという。(小泉浩樹