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 スイス南東部グラウビュンデン州ティーフェンカステル近くの山間部で13日午後0時半(日本時間午後7時半)ごろ、アルプス観光の山岳鉄道「レーティッシュ鉄道」の列車(8両編成)が崩れた土砂に突っ込み、客車3両が脱線した。日本人6人が乗車しており、うち5人が重軽傷を負った。

 在スイス日本大使館が日本人の被害を調べたところ、重傷を負ったのは横浜市在住の70代男性で、腰の骨を折った可能性がある。この男性の60代の妻とオランダ在住の家族3人が打撲などの軽傷。重傷の男性と妻が入院したが、いずれも命に別条はないという。

 グラウビュンデン州警察の発表や現地報道によると、事故当時の乗客は約140人で、11人が重軽傷を負った。消防隊員や山岳救助隊員など約180人が救助に当たった。山岳地帯のため事故現場への地上からのアクセスが良くないことから、航空救助隊のヘリコプターも出動してけが人を搬送した。3時間ほどで全員が救助された。脱線した3両のうち1両は谷に落ちたが、途中の立ち木に引っかかって止まり、別の1両も落ちかけたが持ちこたえたため、被害が抑えられた。

 現場付近では、ここ数週間雨がよく降って地盤が緩んでいたところに、この日朝から特に激しい雨が降り、土砂崩れが起きて事故につながったとみられる。

 アルプスの山岳地帯を走り、サンモリッツなどのリゾート地をつなぐレーティッシュ鉄道は私鉄。今回の事故が起きた列車は「氷河特急」と呼ばれ、世界各国の観光客が利用する。

 2010年には、別の鉄道会社の観光列車がスイス南部バレー州で脱線事故を起こし、日本人1人が死亡、日本人28人を含む38人が負傷した。(松尾一郎)

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