[PR]

 政府は、福島第一原発事故を調査した政府事故調査・検証委員会が吉田昌郎元所長(故人)を聴取した記録(吉田調書)について、公開に向け検討を始めた。政府は「本人から非開示を求める上申書が出ていた」として公開しない方針だったが、朝日新聞と産経新聞が内容を報じたことを受けて方針を転換した。

 政府事故調による吉田氏への聴取時間は約28時間。調書はA4判で400ページ超で、一問一答形式で記述されている。朝日新聞が5月20日付朝刊やホームページで独自に入手した内容を詳報したが、政府は本人の生前の意向などを理由に公開しない姿勢をとっていた。

 だが、産経新聞も今月18日付の朝刊から吉田調書に関する報道を開始。官邸幹部は22日、複数の報道機関が内容を報じたことを踏まえて「実質的に内容が世の中に出ている。政府として公開せざるをえない雰囲気になりつつある」と指摘。吉田氏の家族の意向も確認するなど、公開に向けた検討に入る。

 政府はまた、政府事故調の聴取対象者計772人の調書のうち、本人が同意したものについては、第三者の権利を侵害したり国の安全に関係したりする部分を除き、年内に公開する方針を決めている。

こんなニュースも