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 国立成育医療研究センターと自治医科大のグループは25日、肝移植を受けた患者から摘出された肝臓を別の患者に移植する「生体ドミノ肝移植」を、国内で初めて子どもの間で実施したと発表した。

 グループによると、患者はどちらも1歳(手術時)の女児。特定のアミノ酸を分解できない「メープルシロップ尿症」の女児に、父親の肝臓の20%を移植した。この際に取り出した女児の肝臓を、血液が固まらないようにするたんぱく質を肝臓でつくれない「プロテインC欠損症」の女児に移植した。

 メープルシロップ尿症の患者は肝臓だけでなく、腎臓や筋肉などでも特定のアミノ酸を分解できない。この病気でなければ、その肝臓を移植しても肝臓以外で分解できる。メープルシロップ尿症の患者からのドミノ肝移植は世界で16例あり、移植後にこの病気を発症した人はいないという。

 6月に自治医大で父親から女児への肝移植をし、同じ日に女児の肝臓が国立成育医療研究センターに運ばれ、別の女児に移植された。女児2人は順調に回復しているという。

 日本でのドミノ肝移植は2011年までに39例あり、小児から小児へのケースはなかった。(福宮智代)