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 約70年ぶりに確認されたデング熱の国内感染が、さらに広がった。28日、新たに2人の感染が明らかになり、計3人になった。感染した場所と疑われるのは、東京都渋谷区の都立代々木公園。大勢の人が訪れるため、都も対応に追われた。

 厚生労働省によると、新たに確認された2人は都内の20代男性と埼玉県の20代女性。最初に見つかった埼玉県内の10代後半の女性とは都内にある学校の同級生で、2人も海外渡航歴がないという。3人は8月中に代々木公園で蚊に刺されていた。

 都と埼玉県の発表では、3人は8月初旬から20日ごろにかけて、代々木公園の渋谷門付近で、同級生らと学園祭に向けたダンスなどの練習をしていた。参加したほかの約30人は今のところ、高熱などの症状はないという。

 厚労省によると、3人から検出されたウイルスの型が同じだった。都が26~27日に公園で採取した蚊35匹からは、ウイルスは見つからなかったという。

 厚労省の担当者は「蚊の寿命は30~40日程度で、行動範囲も半径50メートル程度に限られる。都が対策も進めており、過度に心配する必要はない。すでに代々木公園に行った人で発熱などの症状があったら、受診して医師に伝えてほしい」と話している。

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 〈デング熱〉 熱帯地域に多い感染症。デングウイルスが原因で、38度を超える発熱や頭痛、筋肉痛が主な症状。ウイルスを持った蚊に刺されることで感染し、人から人へは直接感染しない。感染してから3日から7日後に発症することが多い。ウイルスを主に運ぶのはネッタイシマカで、日本には定着していないとされる。ただ、日本に生息するヒトスジシマカがウイルスを運ぶこともある。

 世界保健機関(WHO)によると、世界中で毎年5千万人から1億人が感染していると推測されている。適切な対症療法が取られれば致死率は1%以下とされる。