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 政府は29日、子どもの貧困対策の「大綱」を閣議決定した。親から子への「貧困の連鎖」を防ぐために、初めて重点政策をまとめたものだ。ただ数値目標はなく、新規の取り組みも乏しい。関係者からは「不十分」との声が出ている。

 「子どもたちが夢と希望をもって成長していける社会の実現を目指していく」。安倍晋三首相はこの日開かれた子どもの貧困対策会議でこう述べた。

 16・3%。18歳未満の子どもの貧困率(2012年)は過去最悪を記録した。貧困率とは、世帯収入から子を含む全員の所得を仮に計算し、真ん中の人の所得の半分に満たない人の割合だ。大綱は、貧困の連鎖を防ぐ対策を国の責務とする「子どもの貧困対策法」(1月施行)で策定が義務づけられ、「教育」「保護者の就労」など4分野の支援策をまとめた。教育分野では、学校を支援の「プラットフォーム」にするとうたう。スクールソーシャルワーカーの増員、卒業後の収入に応じて返還額が抑えられる所得連動型奨学金の検討などを打ち出した。

 こうした方針をふまえ、文部科学省は、困窮家庭などを支援するスクールソーシャルワーカーをいまの約1500人から5年後に1万人に増やす目標を掲げ、来年度予算の概算要求に盛り込んだ。

 母子家庭の母親らに対する就労支援にも力点を置く。日本のひとり親家庭の貧困率は54・6%(12年)で、世界的にみても極めて高いからだ。

 ただ全体として既存の政策が並んだ印象で、純粋な新規は資格取得などに向けた親の学び直し支援など数少ない。ひとり親家庭の親らに支給される児童扶養手当(子1人の場合、最大月4万1020円)の増額、返済がいらない給付型奨学金の創設などは盛り込まれなかった。これらは有識者の検討会が6月に提言していたものだ。財源の見通しが立たないことが主な理由という。

 大綱は、生活保護世帯の子ども…

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