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 真言宗醍醐(だいご)派の総本山で世界遺産の醍醐寺(京都市伏見区)が所蔵する「理源大師(りげんだいし)坐像(ざぞう)」(鎌倉時代、国重要文化財、像高83センチ)の胎内に小型の五輪塔が納められていることが、エックス線透過撮影でわかった。寺と奈良国立博物館(奈良博)が1日発表した。

 寺を開いた平安時代前期の僧、聖宝(しょうぼう)・理源大師(832~909)が右手に密教法具「五鈷杵(ごこしょ)」を握った肖像彫刻。寺内の開山堂にあったが、1260年に焼失。翌年に再興された。

 調査で、寄せ木造りの像内が板で仕切られ、納入品を密閉する構造であることが判明。胸の上に五輪塔(高さ約15センチ)が確認され、塔の内部に紙に包まれた小さな物体が写っていた。奈良博によると、平安から鎌倉期の高僧彫刻には内部に遺骨を納めた例がある。仲田順和(じゅんな)座主は「大師にまつわる、非常に大切な何かをお納めしたのだろう」と話す。代々の座主は念持仏として五輪塔を身近に置いており、「宇宙を象徴する五輪塔への信仰が受け継がれてきたことが分かり、感動している」という。

 坐像は、奈良市の奈良博で開催中の特別展「国宝醍醐寺のすべて 密教のほとけと聖教(しょうぎょう)」で展示されている。15日まで。(古沢範英)

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