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 東京都立代々木公園(渋谷区)とその周辺で発生したデング熱の国内感染で、都は4日、園内10カ所で捕獲した蚊のうち4カ所でウイルスが検出されたと発表した。検出箇所が広範囲に及ぶため、都は同日午後2時、公園の8割のエリアを閉鎖した。当面、閉鎖して蚊の駆除を進める。

 都によると、閉鎖は1967年の開園以来初めて。

 都は2日に園内10カ所に仕掛けを設置し、翌3日に計276匹の蚊を捕獲した。捕獲場所ごとに簡易検査したところ、4カ所でウイルスの陽性反応が出た。

 4カ所は樹木が茂る公園の西と南に集中。最多の89匹が捕獲され、ウイルスも検出された場所には堆肥(たいひ)にする枝や樹木片が積み上がり、蚊が密集しやすい状態だった。最初の感染を受け、都が殺虫剤を散布した場所で捕獲した蚊からはウイルスが検出されなかった。

 都は8月26~27日にも、ほぼ同じ10カ所で蚊を捕獲したが、捕獲数は35匹にとどまり、いずれもウイルスは検出されなかった。このため閉鎖はせず、生態系への影響が大きい公園全域での駆除も見送っていた。

 だが、今回の検出で現在もウイルスを保有する蚊が相当数いることが確実となり、方針を転換。園内の大半を閉鎖し、生態系への影響を考慮しながら駆除を進め、蚊の捕獲場所も20カ所に増やして定期的にウイルスの検査を続けて開放時期を判断する。

 イベント広場や陸上、サッカーなどの競技場があるエリアは舗装され、蚊が発生しにくい。捕獲した33匹からウイルスの検出もなく、閉鎖しない方針という。

 2012年に荒川区の都立尾久の原公園の土壌から高濃度のダイオキシンが検出され閉鎖した例はあるが、都心の大規模な公園の閉鎖は極めて異例という。

 都によると、園内には約30人のホームレスが生活しており、宿泊施設などを紹介して退避を促す。

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 厚生労働省は4日、デング熱の国内感染が、東京、神奈川、千葉に住む男女8人で新たに確認されたと発表した。いずれも直近の海外渡航歴がなく、代々木公園やその周辺を訪れており、容体は安定している。国内感染は11都道府県在住の計55人になった。

 55人の住所は、東京が36人、埼玉、神奈川、大阪が各3人、新潟、千葉、山梨が各2人、北海道、青森、茨城、愛媛が各1人。