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 7月某日、社内での会話。

 私「ベネチア映画祭のコンペに、日本からは塚本晋也監督の『野火』が入るって!」

 同僚「ノビ? ……のび太?」

 私「違う! 大岡昇平の『野火』!」

 そんな会話に「ああ、先の戦争も遠くなったものだなあ」という感慨を抱くかどうかはさておき、今回は、8月27日~9月6日に開催された第71回ベネチア国際映画祭コンペティション部門参加作品「野火」のお話です。

 名高い戦争文学をカルトでバイオレントな塚本監督が映像化したらどうなるのかと思ったら、巻頭いきなり、怒声と共に強烈なビンタで張り倒される主人公(実は原作通り)。突然襲い来る銃弾の雨、千切れ飛ぶ肉体、はじける臓物、血と泥にまみれた死体の山、のたうつウジ虫、血走った目の男たちが見せる極限状態の鬼気と狂気。うむを言わさず不条理に吹き荒れる暴力のただ中へ観客をたたき込む、まごうことなき塚本ワールド!

 太平洋戦争末期のフィリピンの…

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