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18:30 2日目は朝から緊迫か

 1日目が終わった。井山名人の白40は49分の考慮だった。それに対し、河野挑戦者は1時間23分の長考。以下、右上での応酬が続いて封じ手となった。検討陣は、右上での折衝は、左下方面へのシチョウアタリをにらんだやりとりとにらんでいる。水面下では、盤全体に及ぶ読みあいが繰り広げられている。

 新聞解説の高尾紳路十段は「白40は読みの入った一手。明日は、封じ手直前の動きに関連した戦いが始まるでしょう」と話す。26日朝から緊迫した展開になりそうだ。(村瀬信也)

17:43 挑戦者が封じる

 河野挑戦者が59手目を封じる意思を示した。別室で棋譜用紙に封じ手を記入し、対局室に戻って立会人の武宮九段に手渡した。2日制の七番勝負初登場の挑戦者にとっては初めての封じ手となる。

 1日目終了時の消費時間は、黒番の河野挑戦者が4時間38分、井山名人が3時間5分。26日午前9時に再開される。(深松真司)

17:20 一気に進む

 河野挑戦者が51手目を打ち、数分の間に一気に58手まで進んだ。第1局、第2局は井山名人が封じたが、本局はどうか。午後5時半から午後6時までは普通に着手しても、封じ手をしてもどちらでもいい時間になっている。(村瀬信也)

17:15 両者、ワイシャツ姿に

 対局直後からスーツの上着を脱いでいる井山名人に続き、河野挑戦者もワイシャツ姿になっている。屋外は秋の陽気だが対局室には朝から日差しが差し込み、温度が上昇。名人は一時腕まくりをするほどだった。

 盤上は50手まで進んだ。第1局、第2局と比べるとペースは速い。間もなく封じ手の時間を迎える。(村瀬信也)

16:00 名人を試している?

 対局場近くの「定山渓第一寶亭留 翠山亭」では、マイケル・レドモンド九段と青葉かおり四段による大盤解説会が開かれている。

 1、2局目と違って穏やかな進行となった本局。2人は初手から振り返りながら、両対局者の心理を分析した。青葉四段が「河野挑戦者、堅いですね」と話すと、レドモンド九段は「井山さんは穏やかな碁を打たないので、こういう碁を打ったらどうなるのか、河野さんは試しているのかな」。軽妙なやりとりが続いている。途中で立会人の武宮正樹九段も登場し、会場を沸かせた。

 大盤解説会は25日も同所で午後2時から開かれる。(村瀬信也)

15:00 おやつ

 両対局者におやつが出された。井山名人はフルーツ(イチジク、ミカン、メロン、柿、梨など)、河野挑戦者はホットケーキだ。厚手のケーキ3枚にフルーツの入った生クリームがたっぷりかけられている。ちまたで流行の「パンケーキ」だ。

 ホットケーキの注文は珍しいようで、検討室では「聞いたことない」「へえ、あるんだ」と話題になっている。対局室に入った記者によると、挑戦者はすぐに口に運んだが、振りかけられた粉砂糖がパラパラ……。ちょっと「苦戦」しているそうだ。(深松真司)

14:15 「烟花象外幽」

 対局室は36畳もの広さの「石狩」の間。床の間には、伸びやかな書が掛けられている。「烟花象外幽(えんかしょうがいにゆうなり)」。かすみも花も世俗を離れていて趣深い、という趣旨の説明書きが添えられている。

 作者は札幌出身の長谷川悠貴さん。1990年生まれとのことで、89年生まれの井山名人とは同世代だ。館内のプレートには「見るものが爆発的なエネルギーと化す文字を書きたい」と、書への思いをつづっている。

 盤上はまだ穏やかな進行だが、解説の高尾十段は「嵐の前の静けさ」という。盤上を見れば、上下左右、ほぼまんべんなく石が打たれ、競り合いが始まりそうだ。若手書家の作品にエネルギーをもらって、両者が「爆発的」な力を見せ出すのは、もうそろそろか。(深松真司)

13:00 対局再開

 午後の対局が始まった。河野挑戦者は33手目をすぐには打たない。盤面をじっと見つめて考えている。井山名人はすぐに上着を脱いで、扇子でパタパタとあおいでいる。(深松真司)

12:00 昼食休憩

 河野挑戦者が33手目を考慮中に正午になり、昼食休憩に入った。午後1時に再開する。

 1日目の昼食は、両対局者とも松花堂弁当。刺し身(マグロ、甘エビ、タイ)、ワカメのカニあえ、焼き魚(アマダイのかす漬け)、マイタケの天ぷら、カモロースや山芋の煮物、ポテトサラダが入っている。(深松真司)

10:45 「まずい碁は打てない」

 24日の前夜祭では両対局者の退場後、関係者が対局の見どころを語り合った。

 ここまでの2局はいずれも難しい読みあいの場面が目立った。立会人の武宮正樹九段は「2人とも何をやっているかさっぱりわからない。明日はゆったりした碁になって欲しいですね」。大盤解説のマイケル・レドモンド九段は「河野さんは以前は堅実だったが、今は厳しくなった。それがいい方に出ている」と分析した。

 新聞解説の高尾紳路十段も「ここまで難しい戦いが続いている。明日はそうならないことを祈っています」と笑いを誘い、さらに対局場について言及。「こんな素晴らしい旅館でまずい碁は打てません」と語った。

 武宮九段らの願いが通じたのか、本局は比較的穏やかな展開。高尾十段は「しばらくは戦いが始まらないのでは。解説者に気を使ってくれたんじゃないですか」と話している。(村瀬信也)

2年ぶりの北海道対局

 名人戦七番勝負が北海道で打たれるのは2年ぶり11回目(旧名人戦を除く)。札幌では5年ぶり6回目の開催となる。

 定山渓は札幌の「奥座敷」。車で1時間弱の山あい、豊平川上流の両岸に温泉宿が立ち並ぶ。

 開湯は1866年と伝わる。修験僧の美泉定山(みいずみ・じょうざん)が渓谷と原生林が広がるこの地で、こんこんと湧く温泉を見つけたとされる。現在は年間150万人が訪れる北海道有数の温泉郷として道内外に知られ、2年後には開湯150年の記念の年を迎える。

 対局場の「翠山亭倶楽部定山渓」は、緑に包まれた静かな温泉宿。温泉好きの両対局者は24日の前夜祭で「素晴らしい舞台」と口をそろえていた。戦いが始まった25日は朝から秋晴れ。穏やかな日差しが、赤や黄色に色づき始めた木々を鮮やかに照らしている。(深松真司)

9:00 第3局、定山渓で始まる

 井山裕太名人(25)に河野臨九段(33)が挑戦する第39期囲碁名人戦七番勝負第3局は25日、札幌市南区のホテル「翠山亭倶楽部定山渓」で始まった。ここまで1勝1敗。シリーズ勝利に向けて、どちらが先行するか。

 定刻になり、立会人の武宮正樹九段が「では、時間になりました」と告げた。ほどなくして挑戦者が右上小目に第一着。名人が2手目に右下星、挑戦者が3手目に左上小目に打ち、「向かい小目」の出だしとなった。

 25日夜に封じ手を行い、26日朝に再開。同日夜までに決着する。(村瀬信也)

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