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終局後の一問一答

 終局後の両者のコメントは以下の通り。

 【河野臨九段】

 ――上辺の攻防については

 「変化がものすごく多いので、たくさん考えたが結局よくわからなかった」

 ――(白40の)ツケコシに対して遮る(黒41)のとブツカる(黒が44の地点に打つ)のとあったが

 「ツケコされて考えているうちに自信がなくなった。どこか取られる打ち方にしたが、実戦は自信なかった」

 ――2日目再開直後、フリカワリの評価は

「形勢は難しいと思った。(黒71の)アタリから競っていったのが良かったかどうかわからない。ずっと自信なかった。(黒87と)トンで白を攻めているような顔をすることができたので、黒が形になってきたかなと」

 ――いけるかなと感じたのは

 「本当に最後の方だった。(左下)隅が手になって、いけると思った」

 ――(黒141の)ハサミツケあたりは読んでいた

 「コウに勝っちゃうのが大きいかなと思った。でも白も当然、上辺のコウダテがあるので。もうちょっといいコウの戦い方があったかもしれないが、わからない」

 【井山裕太名人】

 ――1日目は互いに上辺に時間を使う攻防だったが、どのような感触だったか

 「実戦の分かれははっきりダメかなと思った。そこ(上辺)の損がひどすぎる。最初ツケコシて(白40)いった時はこういうつもりじゃなかったが。実戦のような手しかないのではまずかった。ツケコさずに打つべきだったかと思う。どこに打つかは難しいが、別の打ち方をするべきだった」

 ――封じ手は予想していたか

 「そう来られるかな、と思っていた。どちらにしてもダメかなと思った。実戦のような競り合いは仕方ないかな、一応歓迎かなと思ったが。思ったよりあの白がコウも弱い形ですし、苦しい気がした」

 ――終盤にかけてどこかでチャンスがあったか

 「ちょっと大変かなと思っていた。あの(下辺の)コウが常に大変そうなので。例えば、(白116と)ツケたあたりで一線にワタって地合いでいくような方が良かったかもしれない。それもかなり迷ったが、どちらにしても大変かなと思って実戦を選んだが。あのコウは白が謝るわけにいかない状態なので、碁形が薄い分大変かなと思った」

18:29 河野挑戦者、2勝目

 169手目を見た井山名人が投了。河野挑戦者の黒番中押し勝ちとなった。これで対戦成績は河野挑戦者の2勝1敗となった。

18:15 挑戦者に「楽しみが多い」

 日が暮れて夜戦に入った。下辺のコウが絡んだ応酬が長く続いている。

 解説の高尾紳路十段は「黒に楽しみが多い局面。白は全局的に薄いですね」と話す。コウ争いをしているうちに黒が徐々に手厚くなってきたからだ。白はコウダテが少ない。

 名人は白116のツケなど複雑な展開になる手を選ぶ。対する挑戦者は冷静に応じている印象だ。

 名人は持ち時間を使い切り、残り1分になった。時間というもう一つの敵も目の前に立ちはだかっている。(村瀬信也)

16:30 温泉地をPRするゆるキャラ

 対局地の定山渓温泉は、豊平川の両岸にホテルや旅館が立ち並ぶ観光地。清流の地にふさわしく、古くから「かっぱ伝説」が伝わる。そんな土地をPRするゆるキャラが「かっぽん」だ。

 定山渓観光協会によると、かっぽんの本名は「定山河童小吉兵衛(じょうざんかっぱこきちべぇ)」。札幌市南区の特別住民票も持つ。温泉地らしく、おけとタオルがトレードマークだ。観光協会の担当者は「ほおが赤いのは、温泉につかっているから」。なかなか設定が細かい。

 盤上は下辺のコウをにらんだ折衝が続いており、高尾十段は「神経を使う戦いになった」と評する。終局後、温泉で勝利の余韻に浸るのはどちらだろうか。(村瀬信也)

15:30 形勢は「分かりません」

 大盤解説会に立会人の武宮九段と新聞解説の高尾十段がゲスト出演。人気者・実力者の登場に大きな拍手がわいた。

 2人は軽妙なトークで観客の笑いを誘いながら現局面を解説。一例として、下辺の白の一団が取られる代わりに左辺の黒を取るフリカワリについても言及したが、「でも、何をやっているのか、よく分かりませんね」「そうね、分からないねえ」。難解な局面が続いているようだ。

 現段階で武宮九段は「白持ち」、高尾十段は「黒持ち」と語った。(深松真司)

15:00 おやつはフルーツ

 両対局者におやつが出された。昼食に続いて、両者の思いは一致。ともにフルーツ盛り合わせとアイスコーヒーだった。メロンやキウイ、梨、木イチゴ、ブルーベリー、栗、オレンジ、ブドウ。カラフルな果実が山盛りに盛られている。手番ではない井山名人がさっそく口に運んだ。(深松真司)

14:00 大盤解説会にぎわう

 2日目の大盤解説会が始まった。すでに70人ほどが詰めかけ、会場は熱気であふれている。

 1日目に引き続き、マイケル・レドモンド九段と青葉かおり四段が登壇。「きょうは長くなりそうですから、こっちもゆっくりやりましょう」とレドモンド九段。スローペースで、最後はヨセ勝負になるのではとの見方を示し、現局面までの進行を丁寧に解説している。(深松真司)

13:30 挑戦者の意外な注文

 昼食休憩を挟んで井山名人が88手目を着手。まだ下辺での折衝が続くかと思われたが、名人は92手目に右下のツケコシ。高尾十段は「どうしてこのタイミングなのか。理由がわからない」と頭を抱えている。両対局者の虚々実々の駆け引きが繰り広げられている。

 控室では、挑戦者の昼食のメニューがちょっとした話題になっている。1日目は松花堂弁当、2日目は天ぷらそばだったが、研究会を共にするなど親しい高尾十段は「意外です」。さらに「挑戦者は肉と米が好き。ステーキ丼を『連打』するのが棋風だと思ったのですが」と分析し、笑いを誘った。(村瀬信也)

13:00 対局再開

 2日目午後の戦いが始まった。これから終局まで、もう休憩はない。手番の井山名人は10分ほど前には対局室に入り、前傾姿勢で盤面を見つめている。河野挑戦者は2分前に入った。

 休憩明けの時点での消費時間は、黒番の挑戦者が5時間18分、白番の名人が5時間19分と拮抗(きっこう)している。(深松真司)

12:00 昼食は天ぷらそば

 井山名人が88手目を考慮中に昼食休憩に入った。午後1時に再開する。

 2日目の昼食は両対局者とも天ぷらそば。1日目に続いて息のあったところを見せた。

 熱々のおそばの上には、器からはみ出る大きさのボタンエビの天ぷらが3尾も載っている。ボタンエビは刺し身のメーンやすしのネタになる高級食材。天ぷらにしても、プリプリとした食感が味わえるという。(深松真司)

10:13 互いに慎重

 2日目に入って右上は収まり、焦点は下辺へと移った。双方、短慮を重ねながら打ち進めている。

 挑戦者は77手目、11の十六のツケ。コウ争いが始まるかと思われたが、挑戦者はあっさりとそれを回避。激しい戦いの開始を予想していた検討陣は、肩すかしを食った格好になった。新聞解説の高尾紳路十段は「まだ穏やかです。互いに慎重ですね」と話した。(村瀬信也)

9:00 対局再開

 井山裕太名人(25)に河野臨九段(33)が挑戦する第39期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)第3局は26日、札幌市南区のホテル「翠山亭倶楽部定山渓」で対局が再開し、2日目に入った。ここまで1勝1敗。北の大地での一局を制して先行するのはどちらか。

 午前9時、立会人の武宮正樹九段が「では、時間になりましたので、封じ手までお願いします」と告げ、両対局者が1日目の手順を並べかえした。挑戦者が封じた59手目は左下、「7の十六のツケ」。検討陣が候補に挙げていた手の一つで、場合によっては右上の黒三子の逃げ出しを視野に入れた一着だ。予想していたのか、名人もほどなく応じ、一気に65手まで進んだ。

 26日夜までに決着する。(村瀬信也)

    ◇

 対局の模様は、朝日新聞デジタルの囲碁のページ(http://www.asahi.com/igo/)を通じて棋譜や、「ニコニコ生放送」をご覧になれます。

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