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 福岡県筑後市のリサイクル店従業員殺害事件で、福岡地検は29日、従業員の一人だった義弟とその長男に暴行を加えて死亡させたとして、経営者夫婦の中尾伸也(48)と知佐(46)の両被告=同市蔵数、ともに殺人罪などで起訴=を傷害致死罪で起訴した。殺人容疑で逮捕、送検されていたが、地検は「殺意を認定する証拠が集まらなかった」と説明している。

 起訴状によると、両被告は2006年9月上旬~10月下旬、従業員で義弟の冷水(ひやみず)一也さん(当時34)の顔や体を店で殴ったり蹴ったりして死なせたとされる。また、同年9月中旬~10月中旬、自宅アパートで一也さんの長男大斗(だいと)ちゃん(当時4)の頭や背中を殴るなどして死なせたとされる。一方、県警が一也さんへの傷害致死容疑で調べていた一也さんの妻について地検は不起訴処分とした。

 県警によると、一也さんとその妻、大斗ちゃんは06年3月に同市に転居、夫婦で店に勤務し、大斗ちゃんは両被告と暮らすようになった。伸也被告の供述に基づき、実家周辺で一也さんのDNA型鑑定と一致する骨片が見つかった。さらに関係者の供述などをもとに、県警は両被告を一也さんと大斗ちゃんの殺人容疑で逮捕したが、裏付けのための十分な証言などが得られなかったという。

 両被告は今年7月、男性従業員(当時22)を殺害したとして殺人罪で起訴された。両被告の周辺では別の従業員も行方不明になっており、県警が調べている。