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(1日アジア大会、陸上男子10種競技)

 陸上の男子10種競技の右代(うしろ)啓祐は開口一番、「いやー、しんどかったです」。言葉とは裏腹に最高の笑顔だった。

 最後の種目は1500メートル。首位のウズベキスタンの選手を5秒上回れば逆転優勝が決まる。だが、小手先の勝負はしないと決めていた。「差を見て戦うのはキング・オブ・アスリートの称号に恥ずかしい」。終盤の失速を恐れず、最初から全力。「最後の100メートルで後ろを振り返っちゃった」。ゴール後は安心感で倒れ込んだと、恥ずかしそうに打ち明けた。

 4年前は4位。内弁慶を反省して海外遠征を繰り返し、国外の試合で初の8000点超えだ。走り幅跳びで記録を低く計測され、映像を見せて訴えても覆らない不測の事態にも、「こういうことがあってこその10種」と動じなかった。北海道出身の純朴な性格だが、196センチの体に見合った頼もしさが身についてきた。

 昨秋から同じ身長のジャマイカのボルトの走り方をマネしていて、今大会では100メートルで自己最高タイム。「走る種目はまだ伸びる予感がしてる。まだ腹八分目。これを弾みにアジア王者として世界選手権、五輪でメダルを狙っていく」と話した。(増田創至)

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