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 土壌や農産物などの環境放射能を「ゲルマニウム半導体検出器」で測る国の事業を会計検査院が調べたところ、委託先の5府県と1法人が設置にかけた約3億2千万円のうち、約3200万円を無駄に支出していた。複数の検出器を専用のパソコン1台で操作できるのに、検出器1台ごとにパソコンなどを購入していた。検査院は9日、原子力規制委員会に改善を求めた。

 この検出器は、試料から出るガンマ線の強さを測り、放射性物質の種類と量を調べる。専用の設定をしたパソコンや分析器などとセットで使われる。東京電力福島第一原発の事故をきっかけに全国的に設置数が増え、規制委は2012年度までの3年間に、47都道府県と公益財団法人・日本分析センター(千葉市)に計約73億6千万円の委託費を支払った。

 検査院は9府県と同センターの検出器の設置状況を抽出調査。大阪、秋田、群馬、鳥取、山口の5府県と同センターは計20セットを購入したが、いずれもパソコン1台に検出器を1台しかつないでいなかった。専用のソフトを入れるなどすれば、パソコン13台と分析器8台の計約3200万円を買わずに済んだという。

 規制委は「指摘を真摯(しんし)に受け止め、今後の機器の更新では適切に対応したい」としている。(水沢健一)