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 ペットボトルや缶容器に入った液体の危険物をほぼ瞬時に検知できる小型の装置を、大阪大の糸崎秀夫教授らが開発した。可燃物だけでなく爆発物も検知できるため、テロ対策に効果があるという。成田空港の国際線での実験が終わり、民間企業と協力して来春の発売をめざしている。

 2本のポールの間を通る光にボトルをかざすと、ランプが赤か緑に点灯して判定結果がわかる。結果は携帯型のモニターにも表示される。水などの通常の液体は1秒以内、特殊な液体も5秒で検知でき、どこにでも設置できる。

 液体が吸収する光の特徴を調べ、あらかじめ登録しておいたデータベースと照合して成分を特定するしくみ。アルミ缶などの不透明なボトルは、表面をセンサーに触れさせる別の方法で判定する。検知率などの性能は世界標準である欧州民間航空会議の基準を満たし、成田空港での1カ月間の試験運用で実用レベルにあることを確かめた。

 世界の空港で使われている爆発物の検査装置は大がかりで、検知に時間がかかる。日本の国内線での持ち込み荷物の液体物検査は、可燃物のみの検知が目的だ。短時間で多種類を判定できれば、待ち時間の短縮も期待できる。糸崎さんは「空港以外でも、オリンピックを始めとするさまざまなイベント会場や博物館などで活用できる」と話す。(嘉幡久敬