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 プロ野球阪神が1985年にリーグ優勝した時に大阪・道頓堀川に投げ込まれ、24年後に引き揚げられたケンタッキーフライドチキン(KFC)のカーネル・サンダース人形。今は日本KFCホールディングスの本社(東京都渋谷区)に飾られている。日本シリーズ中も優しい表情で来客を迎えつつ、熱戦を見守った。

 人形は強化プラスチック製で身長173センチ、体重26キロ。KFC道頓堀店前に置かれていたが、29年前の10月16日夜、興奮した阪神ファンに胴上げされ、川に投げ込まれた。長く行方不明になっていたが、2009年3月、市の遊歩道整備にともなって川底の不発弾などを調べていたダイバーが発見。修復されて、翌年3月からKFC阪神甲子園店(兵庫県西宮市)に展示されていた。

 日本KFCホールディングスによると、昨年3月に店を改装した際、「関東の人にも見せたい」と本社に移した。役員室があるフロアに「幸運の象徴」と書いた説明板をつけて飾り、取引先や見学客を出迎えているという。

 阪神はその後長く低迷し、「人形の呪い」とも言われた。今季は引き揚げられてから初めての日本一への挑戦だったが、頂点にはたどり着けなかった。

 広報担当者は「人形のモデルとなった創業者のカーネルは、他人の過ちに寛容でした。阪神ファンを恨むなんてことはありません。チームが練習を積んで、日本シリーズの舞台に再浮上するのを期待しているでしょう」と話している。(佐藤達弥)