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 植物で開花や光合成の働きを調節する「体内時計」は、葉脈の細胞が最も重要であることを京都大などのグループが突き止めた。葉脈の細胞だけ体内時計を乱すと、開花が大幅に遅れることも確認。体内時計が制御できれば、植物の成長をコントロールする新手法につながる可能性がある。

 英科学誌ネイチャー電子版で発表した。体内時計は温度に関係なく約24時間周期で繰り返される生理現象。複数の「時計遺伝子」がリズムを生み出している。動物では神経や肝臓といった組織ごとに調べられているが、植物では技術的に難しく、詳しく仕組みはわかっていなかった。

 京大の遠藤求助教(植物生理学)らは葉の細胞を組織ごとに分離して取り出す新しい方法を開発。シロイヌナズナを使い、葉の大半を占めて光合成の舞台となる葉肉や、栄養や水分の通り道の葉脈の細胞を調べた。

 葉脈の時計遺伝子の働きを邪魔すると葉肉の時計遺伝子まで働かなくなった。しかし、葉肉の時計遺伝子を邪魔しても葉脈に影響はなかった。さらに、葉脈の体内時計を乱したときだけ、開花が異常に遅くなることもわかった。

 花を作らせるホルモンは葉脈の細胞が作っている。遠藤助教は「葉脈の体内時計がホルモンを通じて、体全体の成長に関わっているのだろう」と話している。(阿部彰芳)

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