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 昆虫の祖先が誕生したのは今から約4億7900万年前で、定説より約8千万年古かったとする研究結果を国際研究チームが、米科学誌サイエンスに発表した。現存の昆虫の遺伝子解析などから、従来の仮説より厳密に進化の道筋を解明できた、という。

 研究チームには、ドイツや中国など13カ国・地域の昆虫分類学や形態学、分子生物学などの専門家約100人が参加。日本からは筑波大や北海道大、愛媛大などが加わった。主要な昆虫103種の約1500の遺伝子を解析し、種が枝分かれしていく順番を特定。化石から得られる進化速度の情報を加味して、起源の年代を推定した。

 昆虫の起源は、約5億1千万年前の陸上植物誕生の時期に近く、陸の生態系を作り出した最初の生物群の一つだったと結論づけた。

 「羽の獲得」という大きな進化が起きたのも、従来説より5千万年ほど古い約4億600万年前と推定。約3億4500万年前には、現存する昆虫の大半が出現した、としている。

 筑波大の町田龍一郎教授(昆虫比較発生学)は「昆虫は現在の地球上で最も多様化した動物で、進化の過程の解明は生物多様性の理解や、生物資源としての活用にも貢献が期待できる」と話している。(吉田晋)

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